乗客ら107人が死亡した2005年4月のJR宝塚線(福知山線)脱線事故で、脱線した電車を運転していて死亡した高見隆二郎運転士(当時23)の遺族が天満労働基準監督署(大阪市北区)に申請していた労災が、7月下旬までに認められたことが9日、関係者の話でわかった。
労基署は、死亡は業務を行ったことによる災害にあたると判断した。会社側の過失が重大であると判断された場合には、遺族への給付額の最大3割を会社からペナルティーとして徴収できる。しかし今回、JR西日本の懲罰的な日勤教育や余裕のないダイヤなどがこれにあたるとするのは困難とみられる。
労災申請の期限は亡くなった日から5年。今年4月の期限を前に高見運転士の遺族が2月までに申請していた。