北海道帯広市のおびひろ動物園は10日、国の特別天然記念物で、飼育年数が45年間と国内最長だったオオサンショウウオ(性別不明)が8日に死んだと発表した。推定55歳以上で国内最高齢とみられ、死因は高齢による循環器不全とされる。
同園によると、オオサンショウウオは世界最大の両生類。09年末現在、全国で156頭が飼育されており、データを集計し始めたのが10年ほど前からのため、平均寿命は明らかになっていない。
同園のオオサンショウウオは1965年に帯広畜産大から寄贈された。名前は付けられておらず、全長122センチと国内の個体では2番目の大きさだった。8日午前10時ごろ、職員が展示室をのぞくと静かに息を引き取っていたという。柚原和敏副園長は「目立たない動物だったが、長生きを感心してくれるお客さんもいて、いぶし銀の活躍だった」と振り返った。貴重な個体のため、ホルマリンで保存し展示することを検討しているという。【田中裕之】
毎日新聞 2010年8月10日 12時55分(最終更新 8月10日 13時39分)