高額、メガネ面倒、番組「少ない」 「3Dテレビなんて買わない」
8月8日9時12分配信 J-CASTニュース
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メガネと高価格が購入のネックに |
日本は2010年が「3D元年」と言われるが、一方では「3Dテレビは買わない」という声もある。高価格、コンテンツの少なさに加えて、専用メガネをかけるわずらわしさを敬遠する人が少なくないようだ。
■7割の人「購入の意向ない」
三菱電機は2010年7月29日、75型の3D対応型テレビを8月21日に発売することを明らかにした。前日の28日には東芝が、3Dテレビ8機種を8月下旬から順次発売すると発表。既に販売しているパナソニック、ソニー、シャープ合わせて5社での競争が今後本格化しそうだ。
09年冬公開の3D映画「アバター」が大ヒットして以降、メーカー各社はこぞって3Dテレビの開発に力を注いだ。世間の注目度は高いが、実際に購入するかといえば話は別のようだ。
購買情報サイト「価格コム」を運営するカカクコムは7月1日、3Dテレビに関する調査の結果を発表した。8957人が回答したこの調査で、「3Dテレビを購入する意向はない」とした人は7割近くに達したのだ。年齢が若いほど購買意欲は下がる。また、これからテレビを買おうと思っている人のうち、3D対応を重視すると答えたのは全体の4分の1程度。半数以上が「あってもなくてもいい」程度だとしている。
ネックは高価格と、視聴に専用メガネが必要なことだ。複数の大手家電量販店に聞くと、3Dテレビで現在人気が高いのは50インチ型で、値段は約35万円。ややサイズの大きい52インチの液晶テレビが20万円台、50インチのプラズマテレビに至っては20万円を切る製品があるのと比べて、いかにも高額だ。またカカクコムの調査では、専用メガネを「3Dテレビを買わない理由」に挙げた人が67.9%で、1位。「2ちゃんねる」でも、「あのメガネを付けて長時間見るって事がキツイな」「眼鏡かけないといけないものが普及するわけない」と否定的なコメントが並ぶ。
■コンテンツなければ売れないのは当たり前
3D対応の番組ラインアップも不十分だ。6月にCS放送で日本初の3D専門チャンネルが開局したが、ほかは衛星放送での一部番組やオンデマンド配信に限られている。有料チャンネルに加入したり、衛星波を受信する設備を取り付けたりせねばならず、地上波番組のようにどの家庭でもテレビのスイッチをつけたらすぐ3D番組が見られるわけではない。
「3Dテレビが売れない」ことについては、ITジャーナリストの佐々木俊尚氏も7月29日付けのツイッターの投稿で、「コンテンツがなければ売れないのは当たり前。いい加減ニーズの乏しい高機能よりも良いインタフェイスやソーシャル化を進めるべきでは」と指摘。番組コンテンツの充実はもちろん、ツイッターやユーストリーム、SNSなどとの連携こそ、3Dテレビに求められる道なのかもしれない。
2010年いっぱいで「エコポイント」の付与期間が終了するため、販売店では年末商戦で3Dテレビに力を入れたいところだ。しかし2011年は、五輪やサッカーW杯、「ワールド・ベースボール・クラッシック」といった日本全土が盛り上がるメジャー級のイベントがなく、需要の喚起が難しい。現時点では、3Dテレビの普及には不安要素が少なくないようだ。
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最終更新:8月8日9時12分
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