北朝鮮は9日午後、朝鮮半島の西側の黄海に向け、海岸に設置された砲台から100発余りの砲撃を行い、直前まで周辺の海域で軍事訓練を行っていた韓国をけん制するねらいがあるものとみられます。
韓国国防省によりますと、北朝鮮は9日午後5時半から6時すぎにかけて、黄海に位置する韓国のペンニョン島周辺とヨンピョン島周辺の海域に向け、海岸に設置された砲台からあわせて100発余りの砲撃を行いました。砲撃はいずれも海上の境界線の北側に着弾し、韓国側に被害はなかったということです。韓国軍は今月5日から9日午後5時まで、黄海で陸海空軍など4500人の兵士と駆逐艦など20隻の艦船、それに航空機50機を動員して特殊部隊の上陸を阻止する訓練や、魚雷の発射訓練など大規模な訓練を行いました。これに対し、北朝鮮は国営メディアを通じて「われわれの尊厳と自主権に対する許し難い挑戦で、南があえて火をつけるなら、最も威力ある戦法で無慈悲に粉砕する」と反発を強めており、今回の砲撃は、韓国をけん制するねらいがあるものとみられます。