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FX機種選定で売り込みに懸命 販路拡大狙う英BAEシステムズ (2/2ページ)
このニュースのトピックス:自衛隊
BAEの前身はブリティッシュ・エアロスペースで、国有企業だった。それが「1970年代後半に民営化され、米企業を買収し99年にBAEシステムズになった。米企業を買収したことによって、米国に販路が広がったのが大きな転機となった」と、マーク・パーキンソン上級副社長は説明する。
現在、BAEはオーストラリア、スウェーデン、南アフリカにも拠点を広げる。米国の装甲車メーカーや軍用トラックメーカーを買収し、イラク戦争とアフガニスタンでの対テロ戦で兵器の需要が拡大した。
一方でBAEは、戦闘機ユーロファイターを売り込むためサウジアラビアの王子に巨額のワイロを贈るなど、過度の販売攻勢で物議をかもしたこともある。今年2月には、他の兵器取引に絡み不正を行っていたことを認め、罰金4億ドル(約345億円)を米国に納付することに同意している。
FX商戦
ファンボロー国際航空ショーでは、英国など欧州4カ国による共同開発のユーロファイターの展示飛行も行われた。航空自衛隊のFXの機種選定をめぐりBAEは、ユーロファイターの売り込み攻勢をかけている。
FXには、米英などが共同開発中でロッキード・マーチン社が手がけるF35ライトニングIIが有力視されている。しかし、BAEのピーター・エドワーズ広報責任者は「日米同盟に波風を立てるつもりはないが、防衛力強化の必要性が高まるアジア・太平洋地域で、米国一国に戦略的に依存することを望まない国は多い」と語り、F35ライトニングIIを牽制(けんせい)し、ユーロファイターをアピールした。