番外編の番外編。
はいどうもMizuhaです。
今回はふとした事からネタが広がり、
そのまま話が出来上がった物をお送り致します。
とりあえず先に色々語るのも何なので、
まずはご覧下さい〜( ・ω・)っ
ソードブレイカー湖刀美 番外編「因縁の対決」
第四章「傀儡」−EX
※この話は元の話の設定を色々と無視しております。
キャラ崩壊等色々ありますがどうかご理解下さい。
ガサガサ…
湖刀美を連れ出すと満香は森の中をどんどん進んでいった。
「ち、ちょっと、満香ちゃん。
どこまで行くの…?」
「…。」
湖刀美の問いにも満香は答えなかった。
そしてしばらく歩き、
少し開けた場所に出た。
ガサッ…
「ついたわよ。」
「えっ…ここって…鵺と戦った場所…だよね…?
一体どうしたの…?
こんな所まで連れてきて…?」
すると満香は湖刀美と距離を置いて向き合った。
「実は…あなたにお願いがあるのよ…。」
「えっ…お願い…?」
「そう…。」
「な、何…?」
湖刀美が尋ねると、
満香は頬を赤らめながら言った。
「湖刀美さん…そ、その…、
あ、あたしの…恋人になって下さい!!」
「恋人に…ってええっ!?
い、いきなり何を言い出すの!?」
「あたし…土御門の人間は敵だなんて言ってたけど…、
本当は…昔から凄く興味があったの…。
道満様を負かした安倍晴明…、
その子孫ってどんな人なんだろうって…。
昔からそう思い続けて…、
段々まだ見ぬ相手に恋心を抱いてしまったの…。
道満様を負かした人の子孫なんだから…素敵な人に違いないって…。」
「そ、そうなんだ…。」
「それで…やっと出会えた子孫…湖刀美さんは、
やっぱり素敵な人だった…。
あたしの術を防ぎ、
あたしが敵わなかった妖すら簡単に倒してしまった…。
それであたしは…「安倍晴明の子孫」ではなく、
「湖刀美さん自身」の事が好きになったの…。」
満香がそう言うと湖刀美は慌てながら言った。
「ちょ、ちょっと待ってよ…;
わ、私達女の子同士だよ…?
女の子同士なのに恋人って…;」
「恋愛に性別なんて関係無いわ!!」
ギュッ!!
語気を強めて言うと満香は湖刀美の手を握った。
「み、満香ちゃん…。」
「あたしは本当に湖刀美さんの事が好きなの!!
恋に落ちてしまったの!!
お願い、湖刀美さん!!
あたしの恋を受け入れて!!」
ガバッ!!
「んむっ!?」
満香は突然湖刀美に抱きつくと、
その唇を奪った。
「んっ、んむっ、ふむぅっ!?」
「んん…あむ…湖刀美さん…、
好き…ちゅ…好きですっ…。」
「や、やめて…んむ…満香ちゃん…うむぅ…!!」
「…ちゅる…拒まないで…ふむ…、
あたしを…くちゅ…受け入れて…んちゅ…。」
「んっ…むあ…ふあぁ…!!
(だ、駄目…こんな事…女の子同士なのに…!!
で、でも…満香ちゃんのキス…甘くて…お、美味しい…。)」
唇を重ね、互いの口を味わっている内に、
湖刀美の目に宿る光が段々濁り始めた。
「ふふっ…あむ…湖刀美さん…、
あたしのキス…くちゅ…美味しいでしょ…?」
「…んあ…あぁ…お、美味しいよ…んむぅ…。
(美味しいぃ…満香ちゃんのキス…美味しいよぉ…。
もっと…もっと…満香ちゃんのお口が欲しくなっちゃうよぉ…。)」
「くすっ…それは良かったわ…ちゅる…。
(湖刀美さん…もうすっかり虜になってるわね…。
あたしの口に染み付いた妖水の味に…♪
このまま身も心も蕩けさせて…、
あたしの事しか考えられないようにしてあげるわ…ふふっ…♪)」
虚ろな目をして積極的に唇を重ねる湖刀美の姿に、
満香はほくそ笑んだ。
その時だった。
ビュンッ!!
「!!」
ドンッ!!
「きゃっ…!?」
ドスゥッ!!
突然二人の間を先の尖った光の弾がかすめた。
とっさに満香は湖刀美を突き飛ばし、
かわされた光の弾は後ろの木に突き刺さった。
「誰っ!?」
光の弾が飛んできた方を見ると、
そこには憎しみに満ちた目で満香を睨みつける陽子の姿があった。
「あなたは…!!」
「んあ…よ、陽子…?」
「湖刀美ちゃんから離れてよ…この泥棒猫…!!」
低く震えるような声で陽子が言った。
身に着けている物は光の巫女の物だったが、
上着は漆黒に、袴は暗紫色に染まっており、
背に生えた翼も闇を思わせる黒に染まっていた。
「わたしを差し置いて何勝手にそんな事してるの…!?
湖刀美ちゃんはわたしの物なんだから…っ!!」
「へぇ…陽子さん、湖刀美さんの事が好きだったの…。
その姿…ふぅん…、
嫉妬に狂って闇に堕ちたってトコ…?
随分と浅ましい物ね…くすっ。」
「えっ…陽子が…や、闇に…?
って言うか…し、嫉妬って…;」
闇に染まった陽子の姿を見て満香がクスッと笑い、
湖刀美が戸惑うと陽子は言葉を続けた。
「そうだよ…。
わたしはずっとずっと昔から、
湖刀美ちゃんの事が好きだった…大好きだったんだよ…!!
でもわたし達は女の子同士…、
そんな告白なんかしたら湖刀美ちゃんが困っちゃう…。
だから…だからわたしはずっと我慢してたのに…!!
側にいられるだけで良いって思うようにしてたのに…!!」
「陽子…。」
「湖刀美ちゃんに堂々と告白出来るのが妬ましい…、
湖刀美ちゃんと熱いキスを交わせるのが妬ましい…。
初めて会った時は別に恨みも何も無かったけど…、
今こうして湖刀美ちゃんと二人きりでいちゃいちゃしてる…、
それだけで満香ちゃん…あなたを討つ理由なんていくらでも作れるよっ!!」
ズズズズ…
真紅に染まった瞳に強い憎しみを込めると、
陽子の身体から黒いオーラが立ち上り紺色に染まった髪をゆらめかせた。
「そうなの…ふふっ。
だったらあたしだって…。」
シュンッ!!
薄笑いを浮かべると満香は蛟女の姿に変身した。
「み、満香ちゃん!? その姿は…!?」
『湖刀美さんと幼馴染だった、
それだけで陽子さんを討つ理由なんていくらでも作れるわ!!』
「上等だよ…、
それじゃ今ここであなたを殺して、
湖刀美ちゃんがわたしだけの物だって事を証明してあげるよ!!」
スチャッ!!
『それはこっちの台詞よ!!
湖刀美さんをあたしの恋人にする為に、
あんたなんか無惨にぶっ殺してあげるわ!!
蛟様から授かったこの力でね!!』
ジャキッ!!
殺気を漲らせて槍と爪、それぞれの得物を構えると、
二人は互いに向き合った。
「ちょ、ちょっとやめてよ!! 二人共!!
って言うか何で私を取り合ったりなんかするの!?」
「湖刀美ちゃんはわたしの物なんだから…!!
絶対に誰にも渡しはしないよっ!!」
『いいえ、湖刀美さんはあたしの物よ!!
邪魔者はとっととあの世に逝きなさい!!』
ダッ!!
湖刀美の言葉も聞かず二人は地を蹴った。
「はあああああっ!!」
『やあああああっ!!』
ガキィィィンッ!!
「はっ!! やっ!! てやぁっ!!」
『ふっ!! たぁっ!! てぇいっ!!』
キンッ!! カンッ!! ガィィンッ!!
相手に対する強い殺気を込め、
二人は槍と爪を激しくぶつけ合った。
「あ、ああ…どうしてこんな事に…;」
「…ふふっ…面白い事になってるみたいですね…。」
争う二人を見て湖刀美が呆然としていると、
突然後ろから声がした。
「み、水母ちゃん!?」
「…くすっ…大丈夫ですか、湖刀美さん…?」
そこにいたのは水母だった。
だがその雰囲気はいつもと違っており、
その顔には妖しい笑みが浮かんでいた。
「み、水母ちゃん…面白い事ってどう言う事…?
陽子と満香ちゃんがおかしな理由で争ってるのに…?」
「…面白いじゃないですか…。
お二人共自分の欲望をむき出しにして、
心を闇に委ねて殺し合ってるんですから…。」
あまりにも普段と違う水母の様子に、
湖刀美は疑いの眼差しを向けた。
「あ、あなた…水母ちゃんじゃないね…!?
水母ちゃんはそんな事言う娘じゃない…!!
あなた…何者なの…!?」
「…ふふっ、何を言ってるんですか、湖刀美さん…?
私は水母ですよ…。
正真正銘、天草水母本人です…。」
「馬鹿な事言わないで!!
水母ちゃんはそんな事言わない!!
水母ちゃんはそんな顔をしない!!
私の知ってる水母ちゃんは…!!」
「…内気で健気で虫も殺さぬ優しい娘、ですか…?
そんなのは全て演技だったんですよ…。
湖刀美さん達を欺く為のね…くすっ。」
「なっ…え、演技…!?」
「…はい、演技です。」
「ど、どうしてそんな事を…!?」
水母の言葉に湖刀美は戸惑った。
「全てはこの時の為ですよ…。」
「えっ…!?」
「…湖刀美さんと陽子さん…お二人は私に優しくしてくれた…。
特に湖刀美さん…あなたはとても眩しくて太陽のようだった…。
だから私は…湖刀美さんの事が好きになったんです…。」
「えっ…み、水母ちゃんも…私の事を…!?」
「はい…。
それでずっと…湖刀美さんを手に入れる機会を窺っていたんです…。
そしてこの旅行に来て、
ようやくその機会が来たんです…。」
「私を手に入れる機会…!?」
「ここの社の洞窟に封印されていた妖…蛟は、
私の前世…蛟竜だった頃の息子なんです…。
器は違えど魂は同じ…、
蛟は私への協力を快く受け入れてくれました…。」
「なっ…蛟が…水母ちゃんの前世での子供…!?」
湖刀美は驚愕した。
「蛟は湖刀美さんに恋心を抱いた満香さんに力を与え、
下僕である妖…蛟女に変えました。
そして今、
蛟女となり欲望を解放させた満香さんの行為を見て、
陽子さんは嫉妬に狂い闇に堕ちて闇の巫女となりました。
己の欲望に支配されたお二人は、
邪魔者を始末すべく殺し合いを続けるでしょう…ふふっ。」
「な、何て事を…!!」
「このままお二人が潰し合ってくれれば、
労せずして湖刀美さんを手に入れる事が出来るんですけどね…♪」
「そ…そんな事はさせないよ!!」
シュッ!!
水母の企みを止めるべく湖刀美が神明剣を出した。
その時だった。
ドシュゥゥゥッ!!!!
「あぐぅっ…!!」
『ぐ…あ…っ!!』
鋭い刃物が肉を貫く音が響き、
それと共に苦悶の声が上がった。
「っ!?」
声のした方を見ると、
闇に染まった陽星槍と鋭く伸びた爪、
それぞれが陽子と満香、互いの胸を貫いていた。
「陽子っ!? 満香ちゃんっ!?」
「…ぁ…湖…刀…美…ちゃん…。」
『ぅあ…そ、そ…ん…な…。』
ドシャァッ。
胸から血を噴き出させながら、
二人は倒れた。
「くっ!!」
ダッ!!
水母に背を向け、
湖刀美は二人の方へ駆け出した。
「…くすっ…行かせませんよ…♪」
ブワッ!!
それを見てクスッと笑うと、
水母は大量の妖気を放出し、
辺り一帯に充満させた。
「うくっ…!?」
ガクンッ。
妖気に包まれた瞬間、
湖刀美の足が自分の意志とは関係なく止まった。
「えっ…な、何で…!?
か、身体が…動かない…!!」
「…ふふっ…湖刀美さん…、
私の妖気から逃れる事は出来ませんよ…♪」
「ど、どう言う事なの…!?」
湖刀美が問いかけると水母は湖刀美の前に回り、
湖刀美の頬に手を添えた。
「…さっき…満香さんのキスの虜になっていましたよね…?」
「そ、それは…!!」
水母の言葉に湖刀美が頬を赤らめてうつむくと、
水母は薄笑いを浮かべた。
「…ふふふ…別に変な意味で言ってるんじゃありませんよ…。
あの時…湖刀美さんは、
満香さんの口に染み付いていた蛟の妖水の味の虜にされていたんです…。」
「えっ…!?」
「…蛟の妖水には人を虜にする力があるんです…。
人を虜にして…、
そのまま満香さんのような下僕…蛟女に変えてしまうんです…。」
「そんな物が…満香ちゃんの口に…!?」
「…まあ妖水なんて言っていますが…、
実体は蛟の妖気が水と言う形で結晶化した物なんです…。
つまり満香さんの口の中には蛟の妖気が充満していて…、
湖刀美さんはその妖気の虜にされていたんですよ…。
ふふっ…ここまで言えば、
今湖刀美さんが動けない理由も分かりますよね…?」
「そ、それじゃ…もしかして…!!」
「…はい。
私は蛟の母親…。
私の妖気にも人を虜にする力があると言う事です…。」
そう言うと水母は湖刀美と唇を重ねた。
スッ…
「んむっ…!?」
「…ふふっ…湖刀美さん…んむ…、
これからあなたの中に私の妖気を注ぎ込んで…ちゅる…、
私の下僕に…くちゅ…してあげます…♪
そうすれば…あむ…湖刀美さんはずっと…私の物です…ちゅ…♪」
舌を挿し入れ、口内を蹂躙しながら、
水母は湖刀美の口の中に妖気を流し込んだ。
「んむ、むぅぅっ!?
(や、やめて水母ちゃん!!
そ、そんな事されたら…私…私…!!)」
「…んっ…拒んでも無駄ですよ…♪
口内の粘膜からも…んむ…私の妖気は浸透して…、
相手の…はむ…身も心も…、
私の虜に…ちゅ…してしまうんですから…♪」
「んんっ、む、むあぁ…!!
(やぁ…駄目ぇ…!!
口の中がじぃんと痺れて…、
甘さが…美味しさが…いっぱいに広がってくるぅ…!!
こんな、こんなの、耐えられないよぉ…!!)」
正気を取り戻していた湖刀美の瞳が、
妖気の味に再び蕩け、光を濁らせ始めた。
「…素直になって下さい…湖刀美さん…くちゅ…、
私の妖気を…受け入れて下さい…あむ…♪」
「ふあ、あぁ、はぁぁ…♪
(美味しいぃ、美味しいよぉ…♪
こんなのに虜にされちゃ駄目なのにぃ…、
水母ちゃんの妖気…物凄く美味しいよぉぉ…♪)」
完全に正気の光が消え、
恍惚とした表情を浮かべると湖刀美は自らも積極的に舌を絡め出した。
「あむっ…くちゅ…はむぅ…♪
(もっとぉ、もっとちょうだいぃ…♪
水母ちゃんの甘くて美味しい妖気…、
わたしにもっとちょうだいぃ…♪)」
「…んむっ…ふふっ…、
湖刀美さん…もう完全に私の妖気の虜ですね…♪
ちゅる…とても可愛いです…んむ…♪」
「あはっ…はぁぁ…♪」
貪欲に妖気を求める湖刀美の表情には、
もはや理性など欠片も感じられなかった。
そうしている内に湖刀美の瞳が赤く染まり、
蛇の瞳のように細長く変化した。
「…んちゅ…あむ…ふふふ…、
その目…変化が始まったようですね…♪
それじゃ…はむ…そろそろ仕上げにかかるとしましょう…んっ…♪」
ズゾゾゾゾゾッ!!
突然水母が両手で湖刀美の頭を掴み、
唇を重ねたまま勢い良く何かを吸い始めた。
「んむぅぅぅぅっ!?
(な、何これぇっ!?
わたし、わたし水母ちゃんに吸われてるぅっ!!)」
ズゾゾゾゾゾ…
「…んっ…んんんんっ…♪
(湖刀美さん…湖刀美さんを私の物にする為に…、
下僕として不要な物を全て抜き取ってあげます…♪
心配しなくてもいいですよ…♪
空いた部分は私の妖気で補ってあげますから…♪)」
「んむぅっ、ふむぅぅっ!!
(いっ、嫌ぁっ!!
何かっ、何か良く分からないけどっ、
わたしの中の大事な物が吸い取られていくぅっ!!
駄目ぇっ!!
このままじゃ、このままじゃ、わたしが消えちゃうぅっ!!)」
涙を浮かべる湖刀美の目はぐるりと上を向いてしまっていた。
すると段々肌から血の気が引いて行き、
髪の色も色あせて行った。
「…あ…ぅあ…あぁ…。
(…だ…めぇ…。
も、う…わたし…消え、ちゃ、う…。
ああ…あ……ぁ………ぁ…。)」
肌が血色を失って土気色になり、
髪も白髪になると、
湖刀美の全身から力が抜けた。
ガクッ…
「…ふふっ…これでよし…♪
後は…ふぅぅ…♪」
物言わなくなった湖刀美を見て笑みを浮かべると、
水母は人工呼吸をするかのように湖刀美の口に妖気を吹き込んだ。
ザワザワザワ…
吹き込まれた妖気が湖刀美の身体に浸透すると、
湖刀美の身体が変化し始めた。
土気色に変わった肌の色が青白く染まって行った。
よく見るとその肌の表面は非常に薄く細かい鱗で覆われていた。
そして肘から手首、膝から足首、胸、股間、頬は周りよりも大きく厚い青色の鱗で覆われた。
ズルッ…ズルズルズル…
湖刀美の尾てい骨の先が盛り上がると、
それは一気に伸びて行き青く大きい鱗に覆われて尻尾となった。
手足の爪は鋭く伸び、
肩には魚のひれのような物が突き出した。
ググググ…ビュルルッ!!
湖刀美の耳もひれのような形状に変形すると、
側頭部から後ろへ向かって青い角が生えた。
「…ふふっ…終わったようですね…♪
さぁ…起きて下さい、湖刀美さん…♪」
湖刀美の変化が終わると水母が命令した。
するとその命令に呼応するかのように、
湖刀美が目を開いた。
その瞳は紅い蛇のような瞳だった。
変わり果てた姿でゆっくりと立ち上がると、
湖刀美は水母の方を向いて直立の姿勢を取った。
「…ああ…とても美しいです…♪
これこそが真の蛟女の姿…♪」
うっとりとしながら言うと、
水母は湖刀美を抱き締めた。
スッ…
「…ふふふ…湖刀美さん…、
あなたは何ですか…?
どう言う存在ですか…?」
『はい…水母様…。
わたしは…水母様の下僕…。
蛟竜様の眷属…。
蛟女・湖刀美でございます…。』
湖刀美が抑揚の無い声で答えると、
水母は笑みを浮かべた。
「…ふふっ…そうですね…♪
湖刀美さんは私の下僕です…♪
他の誰の物でも無い…、
私だけの物なんです…♪」
『はい…わたしは水母様の物です…。
わたしの全ては水母様の為にあります…。
わたしは全身全霊を以て水母様にお仕え致します…。』
「…くすくす…そう言って下さると嬉しいです…♪
湖刀美さん…絶対に離しませんからね…♪
ずっと…ずっと…永遠に一緒ですよ…♪」
『はい…水母様…。』
「…ふふふふっ…ふふふふふふふふっ…♪」
隷従の言葉を口にする湖刀美を抱き締めたまま、
水母は幸せそうな表情を浮かべていた。
−番外編「因縁の対決」 第四章「傀儡」−EX・終−
…はい、ちょっと長くなってしまいましたが皆様いかがでしたでしょうか?
タイトルを見れば分かる通り、
この話は表ブログで連載中の小説『ソードブレイカー湖刀美 番外編』の番外編となっております。
時間軸的には『第四章「傀儡」−3』の続きに当たる物です。
まあ続きと言っても、
設定無視・キャラ崩壊ばかりで完全に別物となっていますが…(^^;)
さて何故このようなお話を書いたかと言いますと。
前述の『番外編「因縁の対決」 第四章「傀儡」−3』に対して、
印度一様が自身のブログでとても面白いコメントをして下さったんですよね。
それでこちらも便乗してちょこちょこっとキャラ会話を書き込んでみた所、
どうやらとてもウケたようでした。
そこから色々と「もしこうだったらこうなったりこんな事を言ったり…」などと考えたら、
妄想が膨らんで一つの話として完成させたくなった訳でして…(^^;)
まあ結局は悪堕ち脳が働いてこんな結果になったのですが(
とりあえずこれからまた本編を読む時は、
このお話でのあれこれは綺麗さっぱり忘れて下さい(マテ
それではまた次回の記事でお会いしましょ〜(・ω・)ノシ
…話として完成させたくなった一番の理由は陽子の嫉妬台詞を思いついた事だったり…。
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今回はふとした事からネタが広がり、
そのまま話が出来上がった物をお送り致します。
とりあえず先に色々語るのも何なので、
まずはご覧下さい〜( ・ω・)っ
ソードブレイカー湖刀美 番外編「因縁の対決」
第四章「傀儡」−EX
※この話は元の話の設定を色々と無視しております。
キャラ崩壊等色々ありますがどうかご理解下さい。
ガサガサ…
湖刀美を連れ出すと満香は森の中をどんどん進んでいった。
「ち、ちょっと、満香ちゃん。
どこまで行くの…?」
「…。」
湖刀美の問いにも満香は答えなかった。
そしてしばらく歩き、
少し開けた場所に出た。
ガサッ…
「ついたわよ。」
「えっ…ここって…鵺と戦った場所…だよね…?
一体どうしたの…?
こんな所まで連れてきて…?」
すると満香は湖刀美と距離を置いて向き合った。
「実は…あなたにお願いがあるのよ…。」
「えっ…お願い…?」
「そう…。」
「な、何…?」
湖刀美が尋ねると、
満香は頬を赤らめながら言った。
「湖刀美さん…そ、その…、
あ、あたしの…恋人になって下さい!!」
「恋人に…ってええっ!?
い、いきなり何を言い出すの!?」
「あたし…土御門の人間は敵だなんて言ってたけど…、
本当は…昔から凄く興味があったの…。
道満様を負かした安倍晴明…、
その子孫ってどんな人なんだろうって…。
昔からそう思い続けて…、
段々まだ見ぬ相手に恋心を抱いてしまったの…。
道満様を負かした人の子孫なんだから…素敵な人に違いないって…。」
「そ、そうなんだ…。」
「それで…やっと出会えた子孫…湖刀美さんは、
やっぱり素敵な人だった…。
あたしの術を防ぎ、
あたしが敵わなかった妖すら簡単に倒してしまった…。
それであたしは…「安倍晴明の子孫」ではなく、
「湖刀美さん自身」の事が好きになったの…。」
満香がそう言うと湖刀美は慌てながら言った。
「ちょ、ちょっと待ってよ…;
わ、私達女の子同士だよ…?
女の子同士なのに恋人って…;」
「恋愛に性別なんて関係無いわ!!」
ギュッ!!
語気を強めて言うと満香は湖刀美の手を握った。
「み、満香ちゃん…。」
「あたしは本当に湖刀美さんの事が好きなの!!
恋に落ちてしまったの!!
お願い、湖刀美さん!!
あたしの恋を受け入れて!!」
ガバッ!!
「んむっ!?」
満香は突然湖刀美に抱きつくと、
その唇を奪った。
「んっ、んむっ、ふむぅっ!?」
「んん…あむ…湖刀美さん…、
好き…ちゅ…好きですっ…。」
「や、やめて…んむ…満香ちゃん…うむぅ…!!」
「…ちゅる…拒まないで…ふむ…、
あたしを…くちゅ…受け入れて…んちゅ…。」
「んっ…むあ…ふあぁ…!!
(だ、駄目…こんな事…女の子同士なのに…!!
で、でも…満香ちゃんのキス…甘くて…お、美味しい…。)」
唇を重ね、互いの口を味わっている内に、
湖刀美の目に宿る光が段々濁り始めた。
「ふふっ…あむ…湖刀美さん…、
あたしのキス…くちゅ…美味しいでしょ…?」
「…んあ…あぁ…お、美味しいよ…んむぅ…。
(美味しいぃ…満香ちゃんのキス…美味しいよぉ…。
もっと…もっと…満香ちゃんのお口が欲しくなっちゃうよぉ…。)」
「くすっ…それは良かったわ…ちゅる…。
(湖刀美さん…もうすっかり虜になってるわね…。
あたしの口に染み付いた妖水の味に…♪
このまま身も心も蕩けさせて…、
あたしの事しか考えられないようにしてあげるわ…ふふっ…♪)」
虚ろな目をして積極的に唇を重ねる湖刀美の姿に、
満香はほくそ笑んだ。
その時だった。
ビュンッ!!
「!!」
ドンッ!!
「きゃっ…!?」
ドスゥッ!!
突然二人の間を先の尖った光の弾がかすめた。
とっさに満香は湖刀美を突き飛ばし、
かわされた光の弾は後ろの木に突き刺さった。
「誰っ!?」
光の弾が飛んできた方を見ると、
そこには憎しみに満ちた目で満香を睨みつける陽子の姿があった。
「あなたは…!!」
「んあ…よ、陽子…?」
「湖刀美ちゃんから離れてよ…この泥棒猫…!!」
低く震えるような声で陽子が言った。
身に着けている物は光の巫女の物だったが、
上着は漆黒に、袴は暗紫色に染まっており、
背に生えた翼も闇を思わせる黒に染まっていた。
「わたしを差し置いて何勝手にそんな事してるの…!?
湖刀美ちゃんはわたしの物なんだから…っ!!」
「へぇ…陽子さん、湖刀美さんの事が好きだったの…。
その姿…ふぅん…、
嫉妬に狂って闇に堕ちたってトコ…?
随分と浅ましい物ね…くすっ。」
「えっ…陽子が…や、闇に…?
って言うか…し、嫉妬って…;」
闇に染まった陽子の姿を見て満香がクスッと笑い、
湖刀美が戸惑うと陽子は言葉を続けた。
「そうだよ…。
わたしはずっとずっと昔から、
湖刀美ちゃんの事が好きだった…大好きだったんだよ…!!
でもわたし達は女の子同士…、
そんな告白なんかしたら湖刀美ちゃんが困っちゃう…。
だから…だからわたしはずっと我慢してたのに…!!
側にいられるだけで良いって思うようにしてたのに…!!」
「陽子…。」
「湖刀美ちゃんに堂々と告白出来るのが妬ましい…、
湖刀美ちゃんと熱いキスを交わせるのが妬ましい…。
初めて会った時は別に恨みも何も無かったけど…、
今こうして湖刀美ちゃんと二人きりでいちゃいちゃしてる…、
それだけで満香ちゃん…あなたを討つ理由なんていくらでも作れるよっ!!」
ズズズズ…
真紅に染まった瞳に強い憎しみを込めると、
陽子の身体から黒いオーラが立ち上り紺色に染まった髪をゆらめかせた。
「そうなの…ふふっ。
だったらあたしだって…。」
シュンッ!!
薄笑いを浮かべると満香は蛟女の姿に変身した。
「み、満香ちゃん!? その姿は…!?」
『湖刀美さんと幼馴染だった、
それだけで陽子さんを討つ理由なんていくらでも作れるわ!!』
「上等だよ…、
それじゃ今ここであなたを殺して、
湖刀美ちゃんがわたしだけの物だって事を証明してあげるよ!!」
スチャッ!!
『それはこっちの台詞よ!!
湖刀美さんをあたしの恋人にする為に、
あんたなんか無惨にぶっ殺してあげるわ!!
蛟様から授かったこの力でね!!』
ジャキッ!!
殺気を漲らせて槍と爪、それぞれの得物を構えると、
二人は互いに向き合った。
「ちょ、ちょっとやめてよ!! 二人共!!
って言うか何で私を取り合ったりなんかするの!?」
「湖刀美ちゃんはわたしの物なんだから…!!
絶対に誰にも渡しはしないよっ!!」
『いいえ、湖刀美さんはあたしの物よ!!
邪魔者はとっととあの世に逝きなさい!!』
ダッ!!
湖刀美の言葉も聞かず二人は地を蹴った。
「はあああああっ!!」
『やあああああっ!!』
ガキィィィンッ!!
「はっ!! やっ!! てやぁっ!!」
『ふっ!! たぁっ!! てぇいっ!!』
キンッ!! カンッ!! ガィィンッ!!
相手に対する強い殺気を込め、
二人は槍と爪を激しくぶつけ合った。
「あ、ああ…どうしてこんな事に…;」
「…ふふっ…面白い事になってるみたいですね…。」
争う二人を見て湖刀美が呆然としていると、
突然後ろから声がした。
「み、水母ちゃん!?」
「…くすっ…大丈夫ですか、湖刀美さん…?」
そこにいたのは水母だった。
だがその雰囲気はいつもと違っており、
その顔には妖しい笑みが浮かんでいた。
「み、水母ちゃん…面白い事ってどう言う事…?
陽子と満香ちゃんがおかしな理由で争ってるのに…?」
「…面白いじゃないですか…。
お二人共自分の欲望をむき出しにして、
心を闇に委ねて殺し合ってるんですから…。」
あまりにも普段と違う水母の様子に、
湖刀美は疑いの眼差しを向けた。
「あ、あなた…水母ちゃんじゃないね…!?
水母ちゃんはそんな事言う娘じゃない…!!
あなた…何者なの…!?」
「…ふふっ、何を言ってるんですか、湖刀美さん…?
私は水母ですよ…。
正真正銘、天草水母本人です…。」
「馬鹿な事言わないで!!
水母ちゃんはそんな事言わない!!
水母ちゃんはそんな顔をしない!!
私の知ってる水母ちゃんは…!!」
「…内気で健気で虫も殺さぬ優しい娘、ですか…?
そんなのは全て演技だったんですよ…。
湖刀美さん達を欺く為のね…くすっ。」
「なっ…え、演技…!?」
「…はい、演技です。」
「ど、どうしてそんな事を…!?」
水母の言葉に湖刀美は戸惑った。
「全てはこの時の為ですよ…。」
「えっ…!?」
「…湖刀美さんと陽子さん…お二人は私に優しくしてくれた…。
特に湖刀美さん…あなたはとても眩しくて太陽のようだった…。
だから私は…湖刀美さんの事が好きになったんです…。」
「えっ…み、水母ちゃんも…私の事を…!?」
「はい…。
それでずっと…湖刀美さんを手に入れる機会を窺っていたんです…。
そしてこの旅行に来て、
ようやくその機会が来たんです…。」
「私を手に入れる機会…!?」
「ここの社の洞窟に封印されていた妖…蛟は、
私の前世…蛟竜だった頃の息子なんです…。
器は違えど魂は同じ…、
蛟は私への協力を快く受け入れてくれました…。」
「なっ…蛟が…水母ちゃんの前世での子供…!?」
湖刀美は驚愕した。
「蛟は湖刀美さんに恋心を抱いた満香さんに力を与え、
下僕である妖…蛟女に変えました。
そして今、
蛟女となり欲望を解放させた満香さんの行為を見て、
陽子さんは嫉妬に狂い闇に堕ちて闇の巫女となりました。
己の欲望に支配されたお二人は、
邪魔者を始末すべく殺し合いを続けるでしょう…ふふっ。」
「な、何て事を…!!」
「このままお二人が潰し合ってくれれば、
労せずして湖刀美さんを手に入れる事が出来るんですけどね…♪」
「そ…そんな事はさせないよ!!」
シュッ!!
水母の企みを止めるべく湖刀美が神明剣を出した。
その時だった。
ドシュゥゥゥッ!!!!
「あぐぅっ…!!」
『ぐ…あ…っ!!』
鋭い刃物が肉を貫く音が響き、
それと共に苦悶の声が上がった。
「っ!?」
声のした方を見ると、
闇に染まった陽星槍と鋭く伸びた爪、
それぞれが陽子と満香、互いの胸を貫いていた。
「陽子っ!? 満香ちゃんっ!?」
「…ぁ…湖…刀…美…ちゃん…。」
『ぅあ…そ、そ…ん…な…。』
ドシャァッ。
胸から血を噴き出させながら、
二人は倒れた。
「くっ!!」
ダッ!!
水母に背を向け、
湖刀美は二人の方へ駆け出した。
「…くすっ…行かせませんよ…♪」
ブワッ!!
それを見てクスッと笑うと、
水母は大量の妖気を放出し、
辺り一帯に充満させた。
「うくっ…!?」
ガクンッ。
妖気に包まれた瞬間、
湖刀美の足が自分の意志とは関係なく止まった。
「えっ…な、何で…!?
か、身体が…動かない…!!」
「…ふふっ…湖刀美さん…、
私の妖気から逃れる事は出来ませんよ…♪」
「ど、どう言う事なの…!?」
湖刀美が問いかけると水母は湖刀美の前に回り、
湖刀美の頬に手を添えた。
「…さっき…満香さんのキスの虜になっていましたよね…?」
「そ、それは…!!」
水母の言葉に湖刀美が頬を赤らめてうつむくと、
水母は薄笑いを浮かべた。
「…ふふふ…別に変な意味で言ってるんじゃありませんよ…。
あの時…湖刀美さんは、
満香さんの口に染み付いていた蛟の妖水の味の虜にされていたんです…。」
「えっ…!?」
「…蛟の妖水には人を虜にする力があるんです…。
人を虜にして…、
そのまま満香さんのような下僕…蛟女に変えてしまうんです…。」
「そんな物が…満香ちゃんの口に…!?」
「…まあ妖水なんて言っていますが…、
実体は蛟の妖気が水と言う形で結晶化した物なんです…。
つまり満香さんの口の中には蛟の妖気が充満していて…、
湖刀美さんはその妖気の虜にされていたんですよ…。
ふふっ…ここまで言えば、
今湖刀美さんが動けない理由も分かりますよね…?」
「そ、それじゃ…もしかして…!!」
「…はい。
私は蛟の母親…。
私の妖気にも人を虜にする力があると言う事です…。」
そう言うと水母は湖刀美と唇を重ねた。
スッ…
「んむっ…!?」
「…ふふっ…湖刀美さん…んむ…、
これからあなたの中に私の妖気を注ぎ込んで…ちゅる…、
私の下僕に…くちゅ…してあげます…♪
そうすれば…あむ…湖刀美さんはずっと…私の物です…ちゅ…♪」
舌を挿し入れ、口内を蹂躙しながら、
水母は湖刀美の口の中に妖気を流し込んだ。
「んむ、むぅぅっ!?
(や、やめて水母ちゃん!!
そ、そんな事されたら…私…私…!!)」
「…んっ…拒んでも無駄ですよ…♪
口内の粘膜からも…んむ…私の妖気は浸透して…、
相手の…はむ…身も心も…、
私の虜に…ちゅ…してしまうんですから…♪」
「んんっ、む、むあぁ…!!
(やぁ…駄目ぇ…!!
口の中がじぃんと痺れて…、
甘さが…美味しさが…いっぱいに広がってくるぅ…!!
こんな、こんなの、耐えられないよぉ…!!)」
正気を取り戻していた湖刀美の瞳が、
妖気の味に再び蕩け、光を濁らせ始めた。
「…素直になって下さい…湖刀美さん…くちゅ…、
私の妖気を…受け入れて下さい…あむ…♪」
「ふあ、あぁ、はぁぁ…♪
(美味しいぃ、美味しいよぉ…♪
こんなのに虜にされちゃ駄目なのにぃ…、
水母ちゃんの妖気…物凄く美味しいよぉぉ…♪)」
完全に正気の光が消え、
恍惚とした表情を浮かべると湖刀美は自らも積極的に舌を絡め出した。
「あむっ…くちゅ…はむぅ…♪
(もっとぉ、もっとちょうだいぃ…♪
水母ちゃんの甘くて美味しい妖気…、
わたしにもっとちょうだいぃ…♪)」
「…んむっ…ふふっ…、
湖刀美さん…もう完全に私の妖気の虜ですね…♪
ちゅる…とても可愛いです…んむ…♪」
「あはっ…はぁぁ…♪」
貪欲に妖気を求める湖刀美の表情には、
もはや理性など欠片も感じられなかった。
そうしている内に湖刀美の瞳が赤く染まり、
蛇の瞳のように細長く変化した。
「…んちゅ…あむ…ふふふ…、
その目…変化が始まったようですね…♪
それじゃ…はむ…そろそろ仕上げにかかるとしましょう…んっ…♪」
ズゾゾゾゾゾッ!!
突然水母が両手で湖刀美の頭を掴み、
唇を重ねたまま勢い良く何かを吸い始めた。
「んむぅぅぅぅっ!?
(な、何これぇっ!?
わたし、わたし水母ちゃんに吸われてるぅっ!!)」
ズゾゾゾゾゾ…
「…んっ…んんんんっ…♪
(湖刀美さん…湖刀美さんを私の物にする為に…、
下僕として不要な物を全て抜き取ってあげます…♪
心配しなくてもいいですよ…♪
空いた部分は私の妖気で補ってあげますから…♪)」
「んむぅっ、ふむぅぅっ!!
(いっ、嫌ぁっ!!
何かっ、何か良く分からないけどっ、
わたしの中の大事な物が吸い取られていくぅっ!!
駄目ぇっ!!
このままじゃ、このままじゃ、わたしが消えちゃうぅっ!!)」
涙を浮かべる湖刀美の目はぐるりと上を向いてしまっていた。
すると段々肌から血の気が引いて行き、
髪の色も色あせて行った。
「…あ…ぅあ…あぁ…。
(…だ…めぇ…。
も、う…わたし…消え、ちゃ、う…。
ああ…あ……ぁ………ぁ…。)」
肌が血色を失って土気色になり、
髪も白髪になると、
湖刀美の全身から力が抜けた。
ガクッ…
「…ふふっ…これでよし…♪
後は…ふぅぅ…♪」
物言わなくなった湖刀美を見て笑みを浮かべると、
水母は人工呼吸をするかのように湖刀美の口に妖気を吹き込んだ。
ザワザワザワ…
吹き込まれた妖気が湖刀美の身体に浸透すると、
湖刀美の身体が変化し始めた。
土気色に変わった肌の色が青白く染まって行った。
よく見るとその肌の表面は非常に薄く細かい鱗で覆われていた。
そして肘から手首、膝から足首、胸、股間、頬は周りよりも大きく厚い青色の鱗で覆われた。
ズルッ…ズルズルズル…
湖刀美の尾てい骨の先が盛り上がると、
それは一気に伸びて行き青く大きい鱗に覆われて尻尾となった。
手足の爪は鋭く伸び、
肩には魚のひれのような物が突き出した。
ググググ…ビュルルッ!!
湖刀美の耳もひれのような形状に変形すると、
側頭部から後ろへ向かって青い角が生えた。
「…ふふっ…終わったようですね…♪
さぁ…起きて下さい、湖刀美さん…♪」
湖刀美の変化が終わると水母が命令した。
するとその命令に呼応するかのように、
湖刀美が目を開いた。
その瞳は紅い蛇のような瞳だった。
変わり果てた姿でゆっくりと立ち上がると、
湖刀美は水母の方を向いて直立の姿勢を取った。
「…ああ…とても美しいです…♪
これこそが真の蛟女の姿…♪」
うっとりとしながら言うと、
水母は湖刀美を抱き締めた。
スッ…
「…ふふふ…湖刀美さん…、
あなたは何ですか…?
どう言う存在ですか…?」
『はい…水母様…。
わたしは…水母様の下僕…。
蛟竜様の眷属…。
蛟女・湖刀美でございます…。』
湖刀美が抑揚の無い声で答えると、
水母は笑みを浮かべた。
「…ふふっ…そうですね…♪
湖刀美さんは私の下僕です…♪
他の誰の物でも無い…、
私だけの物なんです…♪」
『はい…わたしは水母様の物です…。
わたしの全ては水母様の為にあります…。
わたしは全身全霊を以て水母様にお仕え致します…。』
「…くすくす…そう言って下さると嬉しいです…♪
湖刀美さん…絶対に離しませんからね…♪
ずっと…ずっと…永遠に一緒ですよ…♪」
『はい…水母様…。』
「…ふふふふっ…ふふふふふふふふっ…♪」
隷従の言葉を口にする湖刀美を抱き締めたまま、
水母は幸せそうな表情を浮かべていた。
−番外編「因縁の対決」 第四章「傀儡」−EX・終−
…はい、ちょっと長くなってしまいましたが皆様いかがでしたでしょうか?
タイトルを見れば分かる通り、
この話は表ブログで連載中の小説『ソードブレイカー湖刀美 番外編』の番外編となっております。
時間軸的には『第四章「傀儡」−3』の続きに当たる物です。
まあ続きと言っても、
設定無視・キャラ崩壊ばかりで完全に別物となっていますが…(^^;)
さて何故このようなお話を書いたかと言いますと。
前述の『番外編「因縁の対決」 第四章「傀儡」−3』に対して、
印度一様が自身のブログでとても面白いコメントをして下さったんですよね。
それでこちらも便乗してちょこちょこっとキャラ会話を書き込んでみた所、
どうやらとてもウケたようでした。
そこから色々と「もしこうだったらこうなったりこんな事を言ったり…」などと考えたら、
妄想が膨らんで一つの話として完成させたくなった訳でして…(^^;)
まあ結局は悪堕ち脳が働いてこんな結果になったのですが(
とりあえずこれからまた本編を読む時は、
このお話でのあれこれは綺麗さっぱり忘れて下さい(マテ
それではまた次回の記事でお会いしましょ〜(・ω・)ノシ
…話として完成させたくなった一番の理由は陽子の嫉妬台詞を思いついた事だったり…。
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No title
いやあ、これは嬉しすぎます。
まさか本当に書いて下さるなんて!
陽子ちゃんが久しぶりに黒化したり、
水母ちゃんがす怖くなってて最高でした。
嫉妬ドロドロたまりませんねえ。いいぞもっとやれ。
「…内気で健気で虫も殺さぬ優しい娘、ですか…?
そんなのは全て演技だったんですよ…。
湖刀美さん達を欺く為のね…くすっ。」
このセリフがあまりにも素晴らしすぎて、もうビチョ濡れ(笑)
まさか本当に書いて下さるなんて!
陽子ちゃんが久しぶりに黒化したり、
水母ちゃんがす怖くなってて最高でした。
嫉妬ドロドロたまりませんねえ。いいぞもっとやれ。
「…内気で健気で虫も殺さぬ優しい娘、ですか…?
そんなのは全て演技だったんですよ…。
湖刀美さん達を欺く為のね…くすっ。」
このセリフがあまりにも素晴らしすぎて、もうビチョ濡れ(笑)