はやぶさ:微粒子の写真公開 カプセル内で確認 JAXA

2010年7月5日 19時14分 更新:7月5日 19時44分

はやぶさのサンプルキャッチャー内の壁面で見つかった微粒子。黒っぽい筋は、試料を付着させるための針の影=JAXA提供
はやぶさのサンプルキャッチャー内の壁面で見つかった微粒子。黒っぽい筋は、試料を付着させるための針の影=JAXA提供

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日、小惑星探査機はやぶさのカプセル内で確認された微粒子を回収し、写真を公開した。打ち上げ前後に地球で混入した可能性も高いため、JAXAは今後数カ月かけて微粒子を慎重に調べ、小惑星の物質かどうかを判断する。

 小惑星イトカワの試料が入っている可能性のある容器は二重構造。分析の結果、はやぶさの試料採取装置に直接つながっていた「サンプルキャッチャー」と呼ばれる内筒の内壁に、10マイクロメートル(0.01ミリ)程度の微粒子が2個確認できた。「サンプルコンテナ」と呼ばれる外筒の底には、肉眼で見える1ミリ程度の粒子が10個以上見つかった。今後、サンプルキャッチャー内をさらに詳しく調べる。

 採取した物質は、事前に地球上で採取した試料と比較するが、JAXAは、カプセルに混入した可能性がある地球上の物質は「数百個はある」とみている。サンプルコンテナの底にあった大きめの粒子について専門家は「宇宙の物質の特徴と異なるようだ」と話しているという。

 川口淳一郎・はやぶさプロジェクトマネジャーは同日の会見で「地球上で混入した物質があるのは確実だが、空っぽではなかったことの意味は大きい。一喜一憂せず時間をかけて分析したい」と話した。【永山悦子、西川拓】

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