西日本新聞

飲酒事故 福岡が最悪 上半期189件 公務員 後絶たず

2010年7月26日 02:09 カテゴリー:社会 九州 > 福岡

 福岡県内で今年上半期(1-6月)に発生した飲酒事故件数は189件で、都道府県別で全国ワーストだった。2006年8月に福岡市東区で幼い子ども3人が亡くなる飲酒追突事故が起きたのを機に、同県内の年間件数はいったん減少。しかし09年に増加に転じた。今年はさらに増える可能性が高い。福岡県警は定期取り締まりを実施するなどの方策を講じるものの、決め手を欠いているのが実情だ。

 県内の飲酒事故件数は、06年の650件から、07年は366件、08年は284件と減少。悲劇を繰り返すまいと、全県挙げて飲酒運転防止に取り組んだ努力が実を結んだと思われた。ところが09年は296件に増加。上半期で比較すると、今年は09年を53件上回る。

 3児死亡事故が福岡市職員(当時)の飲酒運転によるものだったことから、公務員の厳罰化も進んだ。その中で昨年8月に、警官による飲酒運転ひき逃げ事件が発生。事態を重く見た県警は翌月から、毎月25日に県内一斉の飲酒運転取り締まりを始めた。県は昨年末以降、知事部局の職員8200人にアルコール依存症かどうかを自覚させる自己診断書を配布。依存症の治療経験者や過去に飲酒で業務に支障があった職員は、各所属長が聞き取り調査をした。

 あの手この手を施しても、公務員の飲酒運転は後を絶たない。6月に八女市立南中学校教諭、今月に入って宇美町立原田小学校教諭が道交法違反(酒気帯び)容疑で逮捕された。21日には久留米市立鳥飼小学校教諭が飲酒後にひき逃げ事故を起こし、逮捕されている。

 飲酒し、無免許でミニバイクを運転したとして6月に県職員が逮捕された際、市民団体「飲酒・ひき逃げ事犯に厳罰を求める遺族・関係者全国連絡協議会」の佐藤悦子共同代表(58)=大分県国東市=は「先頭に立って飲酒運転撲滅に取り組むべき人が摘発され、理解に苦しむ」と嘆いた。

 県警によると、今年上半期の全国の飲酒事故発生件数は2756件(前年同期比で64件減)。ワーストの福岡県に次ぐ2位は大阪府で180件、3位は千葉県の154件だった。福岡県警は、取り締まり強化や他の機関・団体との協力により意識を高め、飲酒運転防止に努めるとしている。

=2010/07/26付 西日本新聞朝刊=

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