韓国は、東アジアにある朝鮮半島の南半分と、その西部および南部の沖合に点在する多くの島からなる。最大の島である済州島には、韓国で最も高い1950メートルの山があるが、国土全体の起伏は北朝鮮ほど激しくない。
人口と産業の中心地は、ソウルから仁川地域の北西部と南東部である。距離の短縮と交通渋滞の緩和を目的とし、2004年にソウルと釜山の間で高速鉄道の運行が開始された。
1970年代に世界有数の貿易大国へと成長した韓国は、自動車や家電消費財、コンピュータ部品の主要輸出国となった。それに貢献したのは、財閥と呼ばれる輸出を最重要視するコングロマリットの存在であった。1980〜90年の間に平均で10%の経済成長を遂げた。これはアメリカの3倍以上で日本の2倍だ。しかし、その後アジアで通貨危機が起こり、韓国は深刻な経済不況に陥った。1999年には再び経済が上向き、それ以降は好調な輸出に支えられて良好な経済状態が続いている。
朝鮮戦争終結を境に、総人口の75%を占めていた郊外の居住者が都市部に移り住み、都市部の居住者の数が82%に逆転した。1987年以来、複数政党制民主主義の下で発展を続けてきた韓国は、北朝鮮政権との平和に向けた経済の交流を図っており、韓国と北朝鮮を結ぶ道路や鉄道の建設計画が進められている。北朝鮮の軍事的脅威が依然として消えないため、韓国には約3万7000人のアメリカ軍兵が駐留する。
経済
主要産業: 電子機器, 自動車, 薬品, 造船, 鋼鉄, 繊維
主要農業: 米, 根菜作物, 大麦, 野菜; 畜牛; 魚
主要輸出: 電気製品, 機械, 機材, 自動車, 鋼鉄, ships, 繊維