2010年7月27日、ヤフーが Google との提携を発表し、検索エンジンを米国 Yahoo! Inc. の YST(Yahoo! Search Technology)から Google に切り替えることを発表した。
米国では Google のライバルである Microsoft と Yahoo! が手を組んで検索市場での生き残りを図ろうとしているのだから、日本でもマイクロソフトと提携するのでは、と予想していた業界関係者は少なくなかったはずで、その意味でも、今回の発表は大きなニュースだった。
さて、サイト運営者にとってみると、やはり気になるのは検索エンジンマーケティングの面だろう。
今回は、検索エンジンに Google を採用すること、Yahoo!JAPAN の独自性を出すこと、広告配信はシステム面での切り替えなど、大まかなところは公式発表資料で明らかにされているが、個別の機能やサービスがどうなるかは、ふたを開けてみなければわからない状況だ。
今回は、公式発表はされていないけれども「あれ、どうなるんだろう?」というものをいくつかピックアップして、筆者が勝手な予想をしてみようと思う。
◎ Yahoo! ビジネスエクスプレス
Yahoo!JAPAN カテゴリへの有料掲載審査サービス、Yahoo! ビジネスエクスプレスだが、まず Yahoo!JAPAN カテゴリ自体は、同社が長年にわたり構築した大事なディレクトリデータベースであり、今後も残るであろう。
すると、そこに登録するためのビジネスエクスプレスも当然存続すると予想される。
ただ、本件において質問をされる方は、そのサービスの存続そのものではなく「オーガニック検索の順位への影響」という SEO の観点だろう。
自然検索に Google を採用すること、その優れた検索技術を活かすのであれば、これまでのように、直接的に検索順位に好影響を与えるということはないのかもしれない。
2001年から2004年の Google 採用時は、Yahoo! カテゴリ登録の有無が一切影響を与えたことがない点からも、ベースは Google のオーガニック検索データを用いて、そこに Yahoo!JAPAN の各プロパティが持つ独自コンテンツを組み合わせていく、と考えるのが妥当だ。
◎ Yahoo! 検索プラグイン
米国に遅れること約2年、2010年4月にようやく一般に公開されたばかりの Yahoo! 検索プラグイン(米国名 SearchMonkey)であるが、どうなってしまうのか。…