――では話題を変えて、青春時代のやり直したい思い出などはありますか?
吉野:学生…… 小学生、中学生ぐらいの頃ならそういう思考も無くはなかったですけど、今は全然興味ないです。これで充分。やったところでこの作品と一緒ですね、答えは一緒ですよ。どの道から行ったって同じ“答え”にしか行き着かないし。答えの質は多少は変わるでしょうけれども。
浅沼:吉野さんは“師匠”みたいな方はいなかったんですか?
吉野:師匠…… それは学生のときにってこと?
浅沼:じゃなくても、例えばサッカーの師匠とかでも良いんですけど(吉野さんはかなりのサッカー好き)。
吉野:そうだね、基本的にはいないんだけど、友達からの影響はすごく受けたから、そういった意味では師匠じゃなくて、対等だけどそういう人はいなくはないかな?
浅沼:小津みたいな?(笑)。
吉野:いや、あんなのはいないけど(笑)。でも年齢が離れている人で、そういう師匠みたいな人っていない。全然出来ない。
浅沼:習い事とかも?
吉野:やった事はあるけど、続かないねぇ。
浅沼:僕もです……。
吉野:でも今(脚本等を)書いたりしてるじゃん?あれは師匠はいないの?
浅沼:完全に独学ですね。
吉野:あ、そうなんだ。すごいねぇ……。
浅沼:先輩はいましたけど、師匠という人はいませんでしたね。
吉野:でも当たり前だよね。この仕事は特にそうだけど、教わるっていうか“盗む”って感じだし。基本的なことは誰から教わったって一緒だから師匠にはならないしねぇ。学校で先生に教わるのとは違うもんね。
集計期間 : 10/7/27~10/8/2