.E70年4月1日ニュートロン・ジャマー(以後NJ)散布作戦,通称エイプリールフールクライシス(以後AFC)の作戦が今物語のはじまりとしたい。
この作戦によってNJの影響下にならなかった地域はプラント同盟関係にある大洋州連合と東アジア共和国であった。
何故この作戦に置いて東アジアを標的から外したかというと半分は脅しではあった。
共和国は元々大西洋連邦と対立関係にあり,海岸線を塞ぐ形で領土を持ち,また強力な海軍を持つ日本を基軸とした極東連合を疎ましく思っていた。
それはプラントより遥かに強烈な敵対国家ではあった。
しかし,プラントのコロニー建造の出資しているため,その費用は取り返したいし,プラントと地球国家では国力の差が圧倒的に違うため協調路線で地球連合に加わった。そもそも開戦前は「1週間で終わる戦争」とさえ言われていたのだから,共和国は利益を優先し地球連合に加わった。
しかし,開戦から負け続けているのは地球連合軍でありMSの登場により圧倒されていた。
そんなおりプラントから共和国に地球連合を裏切るように勧められる。
東アジア共和国はNJの威力に驚き、地球連合の敗北を予感し、更にはプラント側から参戦の見返りとして、戦勝の証には台湾国、極東連合、赤道連合、東シベリア地域の領有保障を打診された事により、地球連合から離反してプラント側へと鞍替えしている。
事前準備を整えていた突如の寝返りによって、東アジア共和国軍によって背後から撃たれた大西洋連邦軍やユーラシア連邦軍も少なくはない。
ともあれ、ザフト軍は東アジア共和国軍の膨大な人的資源と、大洋州連合の海洋戦力を手に入れたことで、近代軍に必要不可欠だった後方支援態勢を手に入れたのだ。
こうした背景によって、ザフト軍、東アジア共和国軍、大洋州連合軍は地球連合軍を構成する大西洋連邦軍、ユーラシア連合軍との死闘を繰り広げていた。唯一、評価するべき事はブルーコスモスが謳ったナチュラルとコーディネーターの戦争が、ナチュラルによる超大な人口を有する東アジア共和国軍が敵に回ったことで、利益を巡る普通の戦争に戻ったことである。
沖縄海戦に勝利した極東連合だったが,世界情勢の変化が自国の注目度をあげていることに気づいた。
地球連合は裏切りに対して東アジアに対する嫌悪の感情が高まり,その東アジアを退けた極東連合に対して好意的な目を向けている。
なおかつ,運がいいというべきか極東連合の宗主である日本が核融合発電所を発明しており,本来ならば全国にある発電所で試験運転を行い,運用するつもりであった。
原子力発電をするにはウラン等を輸入しなければならず,もし戦争になれば輸出入に支障が出る可能性が高い日本は精力的に核融合発電の研究を進めていた。他国もしてはいたが,自国で核燃料が取れるのだから必要以上に新たな電力は必要ではなかった。
他の極東連合もその分野に力を入れなかった。
この核融合発電の技術を地球連合は求めた。
最新技術ゆえに渋られるかと思われたが開発責任者が「この程度の発明なら他国が4,5年研究すれば開発できるわ。
それを後生大事にしまっておくより,今の内に革新技術はブラックボックス化してパテントを高くして売るほうがとくよ。」と答えさらに「それよりあの自称新たな人類(笑)とやらが使っているMSの戦闘映像を入手しなさい。4ヶ月よ。それで量産機の製造までこぎつけてやるわ」
彼女は自他共に認める天才,もちろん遺伝子を弄っていない純粋な天才であった。
彼女の発明は奇想天外な物も多く,日常会話やつまらないゲームから理論が飛び出すことも珍しくはない。
そのため彼女を好意的な人は「びっくり箱」と評した。
しかし,彼女は後もう一つ「東洋の魔女」という2つ名が有名になるのだがそれはまた別のお話。
あとがき
東洋の魔女さんは某オルタネイティブから来て頂きました。
作者の趣味です申し訳ございません
当初,東アジアが主役の予定だったんですが,そうなるとバランスがおかしくなったり名前がなんか微妙になったりしたので書きやすさ重視で日本にしました。
チートっぽくなりましたが,今後日本が発明していくのはあくまで21世紀以後ならこれくらい発明でるんじゃね?ぐらいの発明です。
核融合発電は出したかった物の一つでむしろこれを出すために書いたといっても過言ではありません。
作者はオーブが嫌いなのでもしかしたらアンチオーブになる可能性大です。