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経済的損失2350億円 畜産1400億円、回復まで5年

(2010年8月7日付)
 口蹄疫による本県の経済的損失について、県が2350億円と推計していることが6日、分かった。畜産・畜産関連産業が約1400億円、小売・飲食業などその他の産業が950億円に上るという。県が経済的損失を具体的に数字で明らかにするのは初めてで、復興対策を進める上で一つの指標となりそうだ。

 県の内部資料によると、畜産・畜産関連産業約1400億円の損失のうち、畜産出荷額が825億円、関連産業が478億円。これらは回復まで今後5年程度影響が残るとみており、その間の損失も含んでいる。ほかに、食肉加工の操業停止期間中の損失が89億円。また、西都・児湯地域だけで1200億円を占めると推計している。

 その他の産業については、98日間の移動・搬出制限期間中、卸・小売、宿泊、飲食、交通など幅広い分野で950億円の損失。

 具体的な額とは別に、「連日の口蹄疫報道により、宮崎のイメージや『みやざきブランド』への信頼が大きく低下している」として、目に見えない損失も指摘している。

 県はこれら損失額を示すことで、独自基金への拠出など国へさらに支援を求めていく。