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“最後のヒロイン”仲間リサ「いっぱいダメ出しを受けたかった」
7月10日に肺がんのため亡くなった劇作家、つかこうへいさん(享年62)原作の舞台「広島に原爆を落とす日」(演出・岡村俊一)が6日、東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで開幕。追悼公演として上演され、終幕で主演の筧利夫(47)が黙とうを捧げた。本番前に会見した筧は「渋谷が“つかこうへい祭り”になるように盛り上げたい」と天国の恩師に誓った。
「劇場一丸となって渋谷がつかこうへい祭りになるように。張り切って頑張りたいと思います」。
本番直前の会見で、タキシードの胸に白いカーネーションを挿した筧が、“にぎやかなお別れ会”の開幕を宣言した。
1990年に「飛龍伝」に主演して以来、つかさん作・演出の舞台にたびたび出演した“つか門下生”。恩師が亡くなった7月10日は、同舞台の初顔合わせで、以来、つかさんに恥じぬ舞台をと懸命にけいこに取り組んできた。
ヒロイン役で女優デビューした日米ハーフモデル、仲間リサ(27)も思いは同じ。つかさんの闘病中、全権を委任された演出家の岡村さんが約200人の候補者から抜てきした。実際につか演出を受けることはできなかったが、「いっぱいダメ出しを受けたかった」と肩を落とした。
同作は1979年初演のつかさんの代表作。日本海軍少佐(筧)とスパイの一族に生まれた女性(仲間)を軸につかさん独自の視点で原爆投下の謎に迫る。
「追悼って聞くと悲しい」と筧。「お別れ会をするな」とのつかさんの遺志もあったが、最終的には、岡村さんと筧が話し合い、ラストシーンの筧のセリフに、もともとはなかった「日本の英霊に黙とう」の言葉を加えた。だが、湿っぽさは全くない。出演者がタキシードを着て踊るカーテンコールなどつかさん恒例の演出で盛り上がった。
幕が下りる直前、筧が「つかさん、初日の幕が開いたよ!」と劇場のどこかで見守っていたに違いないつかさんに語りかけた。
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