白鵬(左)とぶつかりげいこをする豊響=新潟県南魚沼市
野球賭博問題などで揺れた名古屋場所後の夏巡業が6日、新潟県南魚沼市でスタートした。野球賭博関与で謹慎処分を受け、名古屋場所を全休した関取10人中9人も参加し、雅山や豊ノ島らが本格的に復帰した。
謹慎力士だった豊響には手荒い祝福が待っていた。横綱白鵬から「よく戻ってきた」と申し合いの相手を務めさせられた。厳しい攻めとかち上げで、脳振とうを起こし、途中で終わった。ぶつかりげいこでも胸を出し、泥まみれの豊響には声援と拍手が送られた。疲労困憊(こんぱい)の豊響は「ファンに反省の気持ちを伝えるにはけいこしかないと思った。横綱の愛情を感じた」と感激の面持ちだった。
豊ノ島は秋場所(9月12日初日・両国国技館)で幕内から転落することを想定し、相手は十両を中心に番数をこなした。花道でファンに激励の言葉をかけられたそうで「秋場所で成績を残すしかない」と気を締めた。
豪栄道は3日に右太ももの肉離れを起こし、けいこも取組もできなかった。「せっかくの信頼回復の機会で、いいところを見せたかった」と無念そうだった。
巡業は7日からは新潟市、福島市と続き、休養日を挟んで秋田市、秋田県北秋田市で行われる。
(2010年8月6日)