ホーム > 相撲 > 相撲最新紙面記事

横審委員長が武蔵川理事長の続投を支持

 武蔵川理事長の続投を主張する鶴田委員長=両国国技館
 武蔵川理事長の続投を主張する鶴田委員長=両国国技館

 大相撲・横綱審議委員会の鶴田卓彦委員長(82)=元日本経済新聞会長=が6日、胃がんなどの治療から復帰したばかりの武蔵川理事長(62)=元横綱三重ノ海=の続投を後押しした。両国国技館でお見舞いをした後に、理事長が続投すべきだという考えを表明。退任をめぐる報道を「情報操作」と切り捨てた。当面は続投する意欲を持つ武蔵川理事長にとって、心強いエールとなりそうだ。

 ◇  ◇

 横審トップは武蔵川理事長の続投に太鼓判を押した。健康面で不安を残すが「(続ける)体力はあると思う」と明言。「協会全体が混乱しているから、なるべく早く元の状態に戻らないといかん。(武蔵川)理事長がやるべきだ」と、現政権での角界改革を望んだ。

 見舞いは約30分間。鶴田委員長によると、続投の意思表示はしなかったというが、退任をめぐる報道が出ていることについて「不愉快だ」と語っていたという。委員長は「情報操作している報道も出ている。惑わされてはいかん」と協会内部に理事長退任を望む動きがあることをけん制した。

 さらに、「トップが代わればよくなるわけじゃない。そんな保証はだれもできない」とした。所管官庁の文科省が外部の人材の理事長就任を望んでいたことについては「(協会の)中からが穏当だろう。激しい土俵の投げ合いを経験した人でないと」と否定的だった。

 委員長は体力が続く限り、武蔵川理事長による協会運営が第一としているが、後継者については「人材が3人ぐらいいる」とした。「30代はどうか」と貴乃花理事(37)=元横綱貴乃花=を意識した質問も出たが、「そんなの無理。まとめ切れない」とバッサリ。「50代、60代、その辺で」。さまざまな経験を経たベテランの登板を望んだ。

 鶴田委員長の後押しは、理事長にとっても心強いだろう。12、23日と理事会の予定が立て込んでいるが、協会関係者によると、5日の理事会で体調を気遣い伊藤外部理事が欠席を勧めても「大丈夫です」と気丈に振る舞っていたという。情勢は不透明だが、協会改革にかける武蔵川理事長の意欲は消えていない。

(2010年8月6日)





Copyright(C) 2010 デイリースポーツ/神戸新聞社 All Rights Reserved.
ホームページに掲載の記事、写真などの無断転載、加工しての使用などは一切禁止します。ご注意下さい。
当サイトは「Microsoft Internet Explorer 4.x」「Netscape Navigator/Communicator 6.x」以上を推奨しています
Email : dsmaster@daily.co.jp