宮崎県の東国原英夫知事が6日、農林水産省を訪れ、山田正彦農相に口蹄疫(こうていえき)復興対策基金への財政支援を含む復興策を要望した。2人は民間種牛の扱いを巡って7月に対立した経緯があり、この日も知事は硬い表情を見せていた。
山田農相は東国原知事から、多岐にわたる緊急要望書を受け取り「種牛を殺処分していただいてありがとう」と口を開くと、知事はその件には直接触れず「多大なご尽力で7月27日に非常事態宣言の解除となり、お礼申し上げたい」と応えた。基金については、内容を国と詳細に協議したい意向を伝えた。
終了後、知事は記者団に「(国との間に)禍根はない」と述べた。【佐藤浩】
毎日新聞 2010年8月7日 東京朝刊