出納管理簿には、1件ごとの支出について年月日や金額、使用目的の類型を記載。支払先を記載する欄もあるが、「支障があると思われる場合は省略できる」と注記している。こうした支払い関係書類は会計検査院と捜査当局からの照会に限って使用するとしており、一般の情報公開請求では不開示となる。
一方で鳩山由紀夫前首相は今年3月、機密費の支出内容の公表を検討する考えを表明。支出先の記録を義務づけ、秘匿性に応じて10〜25年後の公開を目指すとしていた。
機密費は、自民党政権時代には、与野党議員に対する背広代や政治資金パーティー券購入などを含めた国会対策、海外視察に行く議員への餞別(せんべつ)、重要選挙の軍資金にも充てられたとされる。最近も、小渕内閣で官房長官を務めた野中広務氏が、「野党工作や政治評論家への配布も含め、毎月5千万〜7千万円使っていた」と証言している。