(cache) 体罰の全面禁止、学校長の9割が反対（上）(朝鮮日報)

　多くの学校長は、革新傾向の教育監（教育長に相当）らが意欲的に推進している主要な政策に対し、反対していることが分かった。

　本紙が韓国教職員団体総連合会（教総）に依頼し、全国の学校長804人を対象にアンケート調査を行った結果、郭魯炫（クァク・ノヒョン）ソウル市教育監が最近発表した「体罰の全面禁止」に対しては、91.4％に当たる735人が反対だと答えた。また、革新教育監が中心公約として挙げた「学生（児童生徒）人権条例の制定」と「全面無償給食実施」についても、それぞれ87.9％（707人）、74.4％（598人）が反対の意思を示した。

　先月1日、全国15の市・道の教育監が就任してから、全国の校長を対象に教育懸案についてアンケート調査を行ったのは、今回が初めて。アンケート対象は、小学校校長が63.4％（510人）、中学校21.9％（176人）、高校14.7％（118人）で、地域別では京畿14.7％（118人）、ソウル10.7％（86人）、全羅南道9.2％（74人）の順となった。

■学生人権条例など、大多数が反対

　学校長らの反対が最も大きかったのは、郭魯炫教育監が発表した「体罰の全面禁止」政策だった。回答者の9割が反対で、ソウル地域（86人）では91.8％が反対した。

　体罰全面禁止と共に、ソウル市教育庁が開発中の各種代替プログラム（読書感想文作成、英単語の暗記、反省文作成、罰点制など）に対しても、84.2％（677人）が「体罰の代わりとしての効果はないだろう」と否定的な回答を示した。体罰の全面禁止後、児童・生徒の学習権と教師の教授兼を保護するための対策としては、「児童・生徒の停学、退学制度」39.4％（317人）、「保護者の呼び出し」34.2％（275人）、「カウンセラー教師と共に社会福祉団体派遣」14.9％（120人）の順に効果があると回答した。

　アンケートに参加したソウルのある校長は、「体罰禁止の必要性については理解するが、効果的な代替プログラムの準備もないまま2学期から制度を導入しろというのは、学校現場に対する配慮が全くない」と批判した。