格差社会:全世帯の13%、最低基準に満たない住居で生活

【特集】韓国社会から消えゆく「階層上昇のはしご」

 「ホームレス」ではないものの、法律で定める最低住居基準に満たない空間で生活している世帯が206万2000世帯となり、韓国の全世帯の13%を占めている。これは国土海洋部が、2005年の人口住宅総調査の結果を分析したデータだ。さらに、全世帯の4.3%に当たる68万3025世帯は、暗くて湿気が多い地下室、夏は暑く冬は寒い屋上の部屋、バラック、ビニールハウスなどで生活し、3人以上の家族が一つの部屋に暮らしている世帯も32万6000世帯に上った。

 もしかして、現在の最低住居基準は、現実と大きくかけ離れた理想的なものではないだろうか。土地住宅研究院のパク・シンヨン研究員は、「(基準と現実は)正反対だ」と指摘した。政府が2000年に定めた最低住居基準は、▲台所や水洗トイレ、洗面所が共同使用ではなく、各住戸に設置されている▲夫婦が年老いた親と同居する場合、最低限、寝室を別に設ける-といったものだ。

 日本と比べると、韓国の住宅政策の現実がはっきりする。韓国の住宅の最低面積の基準は、独身者が台所付きワンルームに住む場合、12.28平方メートルが最低面積とされている。これは、日本が1976年に定めた基準(16平方メートル)よりも狭い。なお、日本では、最低住居基準に満たない住居に住んでいる人は、1978年の14.8%から、2008年には6.7%まで減少した。

特別取材チーム

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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