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五回やで!城島交代に虎党ブ〜イング

 「巨人9-1阪神」(5日、東京ド)

 阪神が首位攻防第3ラウンドに完敗。またもトップの座を巨人に明け渡した。とはいえ、五回裏で城島健司捕手(34)の交代に虎党は「?」。捕手は疲れのたまる重労働のポジション。積極的休養といえば聞こえはいいが、これでは巨人に“降参”したとみられても仕方がない。6日からはナゴヤに乗り込んで3位・中日と3連戦。この『休養』を生かして爆発してくれ〜!

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 誰もが耳を疑った。「キャッチャー城島に代わりまして…」。衝撃的な場内アナウンスが流れた瞬間、虎党で埋まった左翼席はざわつき、一部からブーイングも飛んだ。0‐6で迎えた五回裏。正捕手である城島がベンチに退いた。まだ逆転のチャンスが4イニングも残されていた局面だ。だからこそ声をからして声援を送り続けたファンは、明らかな違和感を隠さなかった。

 試合後、城島にアクシデントがあったのかと問われた真弓監督はしばし無言の後、「ちょっとね」と言葉を濁した。その一方で「明日は多分、出られるよ」。6日の中日戦出場には問題がないとの見方を示した。城島本人も「体は大丈夫。起用法は監督に聞いてよ」と、交代は故障が理由ではないと明言した。

 城島の途中交代は7月4日の巨人戦(東京ドーム)以来6回目だが、ここまで最も早い交代は八回終了だった。故障でもない以上、五回の守備からの交代はやはり早過ぎる印象が残る。

 大黒柱の久保が4回6失点と打ち込まれ、打線も東野に中盤まで完ぺきに封じられた。確かに敗色濃厚の展開だった。だが4月13日、この東京ドームで真弓阪神は、六回以降に6点差をひっくり返して、巨人に大逆転勝利を収めた「実績」がある。だからこそ五回で正捕手であり、打線の核である城島を下げるという決断は、この時点でGに降参し、首位死守をあきらめたと受け取られても仕方ない。

 ただ城島本人に蓄積疲労があったのもまた事実だ。「前から点差が開いた時に(途中交代)という話はあったけど、なかなか(点差が)広がらなかった。疲れもあるしね」と吉田バッテリーコーチ。実際に7月に入ってから城島は試合前練習のアップ終了時に下半身のストレッチを取り入れるようになった。今後のペナントを見据えてタイミングを計っていた早期交代を、首位攻防第3ラウンドで実践したと解釈すべきなのだろう。

 5カードぶりに負け越し、2年連続のロード負け越しスタートともなった。ただ下を向いている暇はない。6日からは中日戦が待ち構える。城島は最後に言った。「明日から相手チームもガラッと変わるし、切り替えてやっていく。とにかく明日」。すべては頂点奪取のため‐。その思いは誰も、一つもぶれてはいない。

(2010年8月5日)







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