映画館で3D生中継ライブイベントが急増中ORICON BiZ8月 4日(水) 12時29分配信 / エンターテインメント - エンタメ総合
表1:TOHO シネマズ実施の「ODS」の主な上映規模 ■多種・多様なコンテンツがODS上映で実績を挙げている 本誌『ORICON BiZ』2月22日号でも特集したODS(Other Digital Stuff またはOnline Digital Source の略)が、上半期の3D 映画ブームによるデジタル・シネマの普及に伴い、活況の兆しを見せている。 簡単に説明すると、ODS とは「映画以外のデジタルコンテンツ」の映画館での上映のこと。今年でいえば、ティ・ジョイが、サッカーのワールドカップ南アフリカ大会の日本戦全試合を中継上映。6月29日のパラグアイ戦では全国15劇場で7500人を動員するほど盛況になったという。 ここ2か月でも、上記のようなブロードバンド回線などを利用したスポーツ・ライブ・握手会イベントなどの生中継から、録画モノでは、演劇・クラシックコンサートなどで、ODS 上映が行われている。 ODS の利点としては、まず映画館側から見れば、閉館後や動員の落ちる時期・時間帯の有効活用に加え、デジタル映像、音響、素晴らしい施設といった映画館の良さをアピールする絶好の機会となる。 また、コンテンツホルダー側から見ると、音響などの高機能な施設が利用でき、さらに、おおよそ日本全国どこの地域の人でも、比較的近い場所にシネコンがあり、イベントやライブへの参加もしやすくなる。その利便性から、ローカルエリアでの新規ユーザーの開拓、より確実なプロモーション面のアプローチも可能となる。 実際、TOHOシネマズで、6月20日に3D生中継を上映した『Sound Horizon 国王生誕祭休日スペシャル2010』では北関東エリアでチケット完売が続出したという。また、いち早くデジタル・シネマの上映を始め、ODSにも積極的に取り組んできたティ・ジョイ系の新宿バルトでは、売上の10%をODS上映が占め、月によっては、30%までシェアを広げることもあるという。 これらの結果は、映画館のもつ懐の深さ、つまり、映画館がライブや観劇、その他イベントまで、多くのエンタメ・コンテンツとマッチする空間であることを実証している。 ユーザーの認知も高まり、エンタメ業界全体にも認識されつつあるODS。10年下半期以降、ますます多種多様なコンテンツがODS上映され、映画館の有効活用はもちろん、コンテンツホルダー側にも、新規マーケットの開拓や、パッケージの売上増に貢献していく可能性は高い。 【関連記事】 タワーレコード×水樹奈々、異色コラボの収穫(10年7月29日) 日本最大級の「アイドル見本市」開催(10年7月29日) 空間プロデュースでブームをつくる秘訣(10年7月29日) ネイルサロン業界初の価格破壊、カギは「社内制度」(10年7月22日) 『イナズマイレブン』ヒットの背景(10年7月22日)
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