上司からパワーハラスメント行為を受けた上に不当解雇されたとして、福井市内の男性医師が財団医療法人「藤田記念病院」(同市宝永4)を相手取り、労働契約上の地位確認を求めた控訴審は5日、名古屋高裁金沢支部で和解が成立した。病院側は解雇を撤回し、和解金と8、9月分の給料の計約1902万円を支払う一方、医師は9月末で病院との契約を解除するという内容。
医師は07年6月、解雇予告の取り消しと慰謝料300万円の支払いなどを求めて福井地裁に労働審判を申し立てた。主張の大部分は認められたが双方が異議を申し立てた。同地裁は今年4月、「解雇は有効」として棄却。医師が控訴していた。【橘建吾】
毎日新聞 2010年8月6日 地方版