|
2010年8月5日(木) 19:30 |
|
|
全長85メートル備前焼の巨大窯で
暑さと戦いながら汗だくになって行われている備前焼の窯詰め作業です。 全長85mの巨大な登り窯に、重さ300キロのこれまた巨大な甕(かめ)が運び込まれます。 96個の甕を焼き上げようという壮大な計画です。
瀬戸内市牛窓町の備前焼作家・森陶岳さんが「これまでにない備前焼を作りたい」一心で8年がかりで作り上げた、世界に類を見ない大窯です。 窯の完成から2年。 森さんは一門の作家達と共に試行錯誤を重ね、備前焼の歴史で最大の直径1.4m、容量900リットルの大きな甕10個を完成させました。 重さ300kgにもなる甕をゆっくりと窯まで運んだ後、壷や花器などの作品を中に詰め一緒に焼いていきます。 1つを完成させるのに平均90日かかる、この甕。 作業は慎重に進められます。 甕は、窯の中で5ヶ月間自然乾燥させ、割れるなどのトラブルがなければ次の甕を制作。 これを繰り返して、窯の中を96個の甕で満たした後、ようやく火入れとなります。 火入れは、5年後の予定です。 古備前を追い求め、大窯で作品を作り続けてきた73歳の森さんです。 執念ともいえる壮大なプロジェクトは、まだ始まったばかりです。
|
|