病気などを除いた理由で学校を年に30日以上休んだ「不登校」の小中学生が、2009年度は前年度より4373人減り、2年連続で減少したことが5日、文部科学省が発表した「問題行動調査」でわかった。中学生で大幅に減ったのが特徴だが、依然として12万2432人が不登校で、同省は「減少傾向に転じたとまでは言えない」としている。
不登校の中学生は前年度から4048人減り、10万105人(全体の2.77%)。小学生は325人減の2万2327人(0.32%)だった。
不登校の中学生が減った理由を、文科省が都道府県の教育委員会に聞いたところ、スクールカウンセラーなど専門家の活用▽不登校の生徒への接し方を各学校で研修▽小中学校の教諭の交流人事など連携の充実、との回答が多かったという。
不登校のきっかけと考えられる原因(複数回答)で多かったのは、「いじめを除く友人関係」が2万1724人(不登校のうち17.7%)、「親子関係」が1万3916人(11.4%)、「学業の不振」が1万2581人(10.3%)。「いじめ」は3167人(2.6%)だった。