暴力団排除など最終案作成

　日本相撲協会の全般的な改革を目的に設置された第三者機関「ガバナンス（統治）の整備に関する独立委員会」（座長＝奥島孝康日本高野連会長）は３１日、東京・両国国技館で第３回会議を開く。２４日の第２回会議で作成した暴力団排除対策など、罰則付きの禁止規定原案について協議し、相撲協会に提案する最終案を作成する見通し。

　奥島座長によれば、独立委は暴力団排除対策のほか、違法賭博や過去に週刊誌などで報じられてきた八百長相撲に対しても、禁止規定を設ける見込み。相撲協会側には、８月上旬に臨時理事会の開催を要請するとしている。第３回会議からは議決権のないオブザーバーとして５つの一門から１人ずつの親方が参加。３０日までに春日野親方（元関脇・栃乃和歌）ら５人のメンバーが決まった。

　また独立委は暴力団関係者の観戦が問題となっている維持員席について、管理の見直しを要望。暴力団排除対策と併せ、９月の秋場所までに相撲協会へ提言する方針を固めている。３０日には死亡した維持員の席を入場券販売などを行う相撲案内所（相撲茶屋）がそのまま引き継いで販売する事例が一部で報じられたが、独立委のある委員は「その件は今まで議題になったことはない。ただ、維持員の名簿は前回の会議までに提出されているので、検証していくだろう」と話した。