◇…スポーツ報知の購読申し込みは、フリーダイヤル 0120-16-4341(イロ ヨミヨイ) まで…◇
◇…過去の記事は、ご使用のプロバイダのデータベース・サービスをご利用ください。…◇
履正社が天理と初戦で激突! 第92回全国高校野球選手権大会(7日から15日間・甲子園)の組み合わせ抽選会が4日、兵庫・西宮市内で行われた。「T―山田」こと山田哲人(3年)を擁する履正社(大阪)は、6日目第3試合で春夏通算3度の日本一を誇る天理(奈良)との近畿勢対決に臨む。プロ注目のスラッガーは、広陵(広島)などの強豪がひしめく「死のブロック」を勝ち抜く覚悟だ。
ガッツポーズのち、苦笑いだ。引いたクジを誇らしげに見せた江原祥太主将(3年)に山田は右拳を突き上げて応えたが、相手が天理と決まると、笑顔が消えた。「お客さんも近畿同士は当たってほしくないと思ってるんじゃないですかね。僕としても顔見知りが多いし…。地方の学校とやりたかった」。ナニワのスター選手は、奈良代表との対決を歓迎できなかった。
昨夏、新チーム結成直後に練習試合を予定したが、天理の甲子園出場でキャンセルに。今春の近畿大会でも対戦のチャンスはあったが、天理が1回戦で敗退したため、実現しなかった。それでも「クリーンアップは有名だし、エースの沼田君(優雅=3年)もいい。苦しい試合になると思う」と覚悟した。勝っても3回戦はセンバツ4強の広陵と春の東北王者・聖光学院(福島)の勝者と激突。「一番ハードなブロックですね」と主将のクジ運のなさを嘆いた。
それでも力強い応援団がいる。2日に岡田龍生監督(49)から携帯電話を手渡された。声の主はオリックス・T―岡田。あこがれのOBから「緊張するやろうけど、緊張せんでええぞ。伸び伸びやれ。いつでも応援に行ったる」と猛ゲキを受け、百人力を得た思いがした。
午前中には甲子園練習に臨み、シート打撃で4連続安打。5球目で「(サク越えを)狙ってました」と強振。特大の左飛となったが、聖地に好感触を得た。
府大会中には熱中症になったが、大阪・豊中市内のスーパー銭湯で連日、水風呂に入って体調は万全。「対戦したい相手は島袋。興南と対決するまで負けられない」。T―山田にとって最初で最後の甲子園。強豪をなで斬りにして、頂点まで駆け上がる。
(2010年8月5日11時19分 スポーツ報知)