夏巡業前に白鵬「元気な姿を見せたい」

　大相撲の夏巡業は６日に新潟県南魚沼市で始まる。横綱・白鵬をはじめ、野球賭博関与で名古屋場所を全休した力士を含む一行は５日、東京・両国国技館からバス８台に分乗して移動した。

　謹慎期間が終わり、夏巡業から“復帰”する元大関の雅山は「ファンの信頼を失ってしまったので、より一層ファンサービスをしたい」と誓った。

　入門以来、初めて休場した隠岐の海は「１場所休んだ重みはこれから感じると思う」と話す。師匠と所属力士の多くが謹慎した阿武松部屋の若荒雄は「申し訳ないという気持ちはずっと消えない。こうして戻ってこられたので、一生懸命けいこしたい」と頭を下げた。

　出発に先立って、放駒巡業部長（元大関・魁傑）が白鵬と琴欧洲、日馬富士、把瑠都の３大関を日本相撲協会の事務所に呼び出した。同部長は「注目されている巡業なので、横綱、大関を中心にしっかりやってくれと伝えた」と説明した。

　白鵬は「ようやく全員がそろっての巡業になる。一番楽しみにしているのはファンの皆様なので、元気な姿を見せたい」と、力士を代表して意気込みを口にした。

　放駒巡業部長と把瑠都は現地入り後に南魚沼市役所を訪問。放駒巡業部長が「ここを名誉挽回の初めとしたい」と決意を述べ、井口一郎市長は「大相撲再建への方向付けがされる巡業にしてほしい」と期待を寄せた。