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全国で所在不明100歳以上高齢者34人

 111歳で都内最高齢男性とされていた加藤宗現さんとみられる遺体が発見されたり、同最高齢女性で113歳の古谷ふささんの所在が分からなくなっている問題で4日、加藤さんや古谷さんを含めた100歳以上の所在不明者が、少なくとも全国15都道府県で計34人にのぼることが各自治体の調査などで分かった。100歳とされ、不明だった静岡県熱海市の女性の死亡も確認された。またこの日、古谷さんの口座に、都から約50年間にわたって遺族扶助料が振り込まれていたことも分かった。

 杉並区に住民登録している「113歳」古谷ふささんの所在不明が分かってからわずか2日、100歳以上の所在不明者の数が止まらない。この日、新たに所在が確認できていないことが分かったのは北海道や京都府などの22人。古谷さんや加藤さんを含め、不明者は全国で計34人に上る事態となっている。

 神奈川県秦野市では、市内最高齢の104歳とされる男性の所在が確認できなくなっている。家族が男性の行方不明を家庭裁判所に届け、失踪(しっそう)宣告の手続き中。05年に市職員が敬老祝いの記念品を渡そうと住所地を訪れると、長男は「ふらふらと出歩く人で、もう4、5年見ていない」と話したという。

 また不明だった静岡県熱海市の100歳とされた女性の死亡がこの日、判明した。市によると、本籍地の北海道函館市に問い合わせた結果、数十年前に亡くなっていたという。死亡すると通常、住民登録されている自治体にも連絡があるといい、市では死亡を把握できなかった経緯を調べる。

 ここまで一気に所在不明の高齢者が発覚したことに、家族社会学の野々山久也甲南大教授(67)は「これが本当に最近に限った現象なのかどうか。昔からあったのかもしれない」と疑問を投げかける。「ひとつには年金制度のチェックの甘さ。確かに調査の際は家族を『善意の者』とする前提があり、チェックが難しいことはあるが、民間なら会わずに放置することはありえない」という。

 また家族関係の変化について「それぞれ家庭の事情があり、一概には語れないが、確かに希薄になっている部分はある。3世代同居が急激に減っている中で、お年寄りは子どもほど注目されなくなっているという現実もある」と話した。また「今後こうしたケースは増えていくだろう。家族だけでなく、第3者がきっちりと高齢者をフォローする体制作りが必要になる」と、さらに進んでいく高齢化社会へ警鐘を鳴らしていた。

 [2010年8月5日9時31分 紙面から]


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