歩行者の幸福度を探れ
「歩くまち」京都市会議初会合
公共交通優先のまちづくりを目指す京都市の「歩くまち・京都 推進会議」の初会合が5日、中京区のホテルで開かれた。施策の効果を検証する目標設定をテーマに議論し、自動車交通量だけでなく、歩行者の「幸福度」や中心市街地の店舗の売り上げなど幅広い視点での調査が必要との指摘が出た。
市は1月、「歩くまち・京都総合交通戦略」を策定し、四条通の歩道拡幅やバス、鉄道の共通乗車券の創設など88施策を掲げた。府警、国土交通省、学識者ら20人で構成する推進会議は、施策の検証と戦略の見直しを担う。
市は戦略で主な交通手段として自動車を利用する人の割合を28%(2000年時点)から20%以下にする目標を掲げているが、各施策の効果を詳細にチェックするため、他の目標も設定することにし、推進会議に設定のあり方について議論を求めた。
会合で委員から、渋滞発生件数や公共交通の利用に加え、快適に歩くことができるかどうかを示す歩行者幸福度▽中心市街地の歩行者が増えることによる店舗の売上額▽市内のガソリン消費量-など交通以外にも経済、環境面での調査などを求める意見が出た。近年多発する自転車と歩行者の事故件数を目標に入れるべきとの指摘もあった。
この日の議論を踏まえ、市は秋めどに新たな目標を定め、会議に諮る。
【 2010年08月05日 23時04分 】