大海言動が契機か、古市容疑者供述
大相撲の野球賭博の仲介役とされた阿武松部屋の元力士(35)への恐喝容疑で再逮捕された元力士古市満朝容疑者(38)が「自分に賭博の負け金があることを元力士が口外した結果、弟が佐ノ山親方(元大関千代大海)に支払うよう怒鳴られたので(元力士に)文句を言った」と供述していることが2日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁組織犯罪対策3課は、佐ノ山親方の言動に古市容疑者が立腹したことが、元大関琴光喜関への恐喝も含めた一連の事件の契機になった可能性もあるとみて調べている。
捜査関係者によると、元力士は昨年末、元琴光喜関から勝ち金の支払いを求められ、「古市容疑者が二千数百万円の負け金を払っていない」と説明、古市容疑者に請求するよう促した。こうした経緯を聞いた当時大関だった佐ノ山親方は、元琴光喜関と親しかったこともあり、古市容疑者の弟で阿武松部屋の幕下力士(34)に「おまえの兄貴はどうしようもない。金を払ってやれ」などと強く叱責(しっせき)したという。その後、怒った古市容疑者は元力士を「弟が恥をかかされた。殺すぞ」と脅し、迷惑料を要求。知人の指定暴力団山口組系組幹部安田善彦容疑者(45)ら3人と共謀し、600万円を脅し取ったとされる。
[2010年8月3日9時22分 紙面から]
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