ゼロ戦の日章旗が遺族に返還 米国訪問団から太平洋戦争中に南太平洋の島に墜落した福島県出身のゼロ戦パイロット星義明さん=当時(24)=が身に着けていた日章旗が、秋田県にかほ市との交流に訪れた米国の訪問団から、おいの福島県南会津町の会社員星義秋さん(55)の手に5日戻った。 義秋さんは「感無量だ。よく保存してくれた。おじの名前を見たら身震いがした」とうれしそうに語った。 旗は、にかほ市と姉妹都市の米オクラホマ州ショーニー市に住むクリス・シャーマンさん(36)が、空軍の隊員だった祖父から引き継いで保管。 今年6月、ショーニー市を訪問した横山忠長市長にシャーマンさんが「祖父の遺志で遺族に渡したい」と申し出た。寄せ書きや署名をもとに家族を捜したところ、義秋さんと連絡が付いたという。 この日はにかほ市で、姉妹都市交流に合わせ返還式が開かれ、シャーマンさんの長女エマさん(13)から、義秋さんに旗が手渡された。 シャーマンさんの祖父は終戦間際に島の飛行場に配備され、墜落し島に埋葬されたゼロ戦パイロットが肩にまいていた旗を持ち帰った。祖父も1978年に亡くなったという。 【共同通信】
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