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家畜競り29日再開 終息宣言前提で高千穂から

(2010年7月31日付)

 県郡畜連合会議(会長・山崎政志JA宮崎経済連副会長)は30日、口蹄疫で自粛してきた競り市を、8月29日の高千穂家畜市場を皮切りに4カ月ぶりに再開することを決めた。ふん尿の堆肥(たいひ)化処理を終え、県が同27日に終息宣言を出すことが前提。7市場の代表者ら20人が出席して宮崎市内のホテルで開いた定期総会で決定した。

 8月29、30日の高千穂から子牛を再開し、南那珂地域(串間市)、小林地域、延岡、都城地域、宮崎中央(宮崎市)と続く。口蹄疫の発生が集中した児湯・西都地域を所管する児湯(新富町)は9月30日に開く。

 4月下旬以降、県内に8カ所ある家畜市場で競り市が開かれなかったため、競りの中心である子牛は約4万頭が滞留している。このため、競り市の回数を増やし、9月13日の宮崎中央までに5月出荷予定分の競りを終える。

 続いて9月下旬から10月の競り市で6〜8月出荷分、10月に9月出荷分と順次繰り下げて競りに掛け、年内に滞留分の子牛をすべて競り終え、来年1月から通常の日程に戻す考え。

 子牛以外の競り市も9月以降に再開。ほとんどの家畜が失われた児湯の開催時期は引き続き検討する。

 子牛は生後9、10カ月ほどで競りに掛けられるが、3〜4カ月遅れの出荷となるため、販売価格の行方は不透明。また、県外購買者が安全性をどう評価するかも懸念材料となる。

 県畜産協会の廉谷展良専務理事は「防疫対策をしっかりやり、競り市を再開したい。不安もあるが今までのように県外の多くの購買者に高くで売れるといい」と期待している。