内容紹介
1966年10月の設立から1981年8月の崩壊まで、約15年間にわたり日本のプロレスに一時代を築いた国際プロレス。故・吉原功社長を中心に、5月24日に急逝した「金網デスマッチの鬼」ラッシャー・木村、マイティ・井上、アニマル・浜口、大木金太郎、グレート・草津、寺西 勇、阿修羅・原らが繰り広げた激闘の数々(テレビ東京放映時代)を、30年の時空を経て今ここに完全再生(収録試合は、すべて初めてのソフト化)。また、創立から崩壊までの全・パンフレット(全ページ)についても、上下巻に分け画面で完全収録。
DVD収録試合の更新は、今週がラストとなります。私が言うのも手前味噌なんですが、「1000分、16時間40分! 全部で75試合・・・よくここまで収録できたなあ!」と感心します。しかも、これだけの量の名勝負を収録できたので、監修としての満足感100点です。今まで発売されたいかなるプロレスDVDと比較していただいても、内容的に勝るとも劣るものではないこと、自信を持って宣言させていただきます。来週更新分につきましても、細かな見所を連載しますので水曜日の「週刊国際プロレス」を忘れずにご愛読ください。さて、収録試合発表のラストを飾る8試合、いきます!
阿修羅原 対 チーフ・ブラック・イーグル(昭和54年1・28大和市車体工業体育館)
ラッシャー木村 対 ザ・アトミック(昭和54年1・29茨城県勝田市総合体育館)
マイティ井上、アニマル浜口 対 山本小鉄、星野勘太郎(IWA世界タッグ選手権 昭和54年2・23 千葉公園体育館)
マイティ井上 対 キラー・カール・クラップ(昭和55年1・16岡山武道館)
ラッシャー木村、グレート草津 対ケビン・ヒューズ、チーフ・ホワイトフェザー(同)
アニマル浜口 対スイート・ダディ・バンクス(昭和52年11・21藤岡市体育館)
ラッシャー木村、剛竜馬 対 キューバン・アサシン1号、ロバート・ハンビー(同)
マイティ井上 対 キラー・ブルックス 〔同〕
8試合のうち半分は「懐かしのB級レスラー」総登場。特にホワイトフェザーの弱さは日本マット史上屈指であり、おそらく新日本に1981年10月に来たティムトール・トゥリーと並ぶ最弱レスラーの双璧。同じくブラック・イーグルの巨腹も「トホホ感」満点だし、キラー・コワルスキー道場から来たケビン・ヒューズは、この来日後に本当に●●病院にはいってしまったほど「いってしまっている」選手だった。黒人のバンクスも、ホワイトフェザーほどではないが、徹底的に弱い!覆面のアトミックは素顔ならレオ・バークという強豪なのだが、マスクマンとしてのこの試合は、なぜかB級感満点の惨敗。ロバート・ハンビーも「そのへんのオッサン」感に満ちている(だがハンビーのほうが、これまたホワイトフェザーよりは僅かな差で強そうだ)。B級ガイジンばかりでは情けないので、最後に「狂乱の問題児」キラー・ブルックスと「青銅の爪」キラー・カール・クラップを投入!それぞれ、残念ながら木村のIWA世界ヘビー級王座に挑戦した試合ではないが、その前哨戦として組まれた井上との壮絶な一戦を収録。ブルックスは切り札のギロチン・ドロップを炸裂させて井上に快勝!当時デトロイト地区で大御所のザ・シークに牙を剥いたクソ度胸ぶりも随所に表している好試合。クラップは切り札のブロンズ・クローとストマック・クローで井上のスピードをピタリと止めているが、ストマック・クローというには余りにも位置的に低いので、「これでは●●タマ掴みではないか?」という鋭い突っ込みも出るかもしれないが、いずれにしても両者のベテランらしい試合巧者ぶりを再認識できる必見の2試合だ。
そして何と言っても今回の目玉は、新日本が世界に誇っていた名物タッグ「ヤマハ・ブラザース」の登場!残念ながら3戦目・千葉だけの収録となったものの、個人的な意見かもしれぬが、この千葉における3戦目が最もエキサイティングな名勝負だったので、本クロニクルには、これさえ収録できていれば(監修としては)満足(1戦目は後楽園でヤマハが草津、浜口を倒しIWA世界タッグ奪取。2戦目は勝田でヤマハが井上、浜口を相手に初防衛に成功。この千葉が国際にとってラスト・チャンスだった)。DISC1〜DISC5で、試合数合計75試合!
この他、主な試合の前にマイティ井上、菊池孝両氏による「ひとくち寸評」も挿入したのでお楽しみ頂きたい。いよいよ発売も間近!