早朝の徳島市眉山公園に長蛇の列 お目当ては萌え系阿波おどりPRポスター
1日、徳島市の眉山公園で、早朝にもかかわらず、大勢の人がポスター目当てに大行列を作った。
この行列では、「観光協会呼べ!」といった声が聞かれるなど、時に殺気立った光景も見られた。
行列の人々の目的は、夏の風物詩の1つ「徳島の阿波おどり」のPRポスターを無料でもらうためだった。
宮崎県から来た人は「これは『空(から)の境界』と、『東方(Project)』のポスター。阿波おどりのポスターに並んでいます。オタクからしたら最高の、やばいっす!」と語った。
北海道から来た人は「旭川から(来ました)。ぜひとも欲しいですね」と語った。
ポスターの1枚は、川のほとりで夕涼みする浴衣姿の2人が描かれていて、もう1枚は、阿波おどりの列にキャラクターたちが加わるにぎやかなもの。
この萌え系阿波踊りPRポスターは、2009年から登場し、市の観光協会の依頼で、地元のアニメ制作会社が作製した。
ポスターを製作した制作会社の代表は「徳島にとって、阿波おどりは、とってもとっても大切なものだと思うんです。これだけ反応いただけるというのは、スタッフも喜んでほっとしています」と語った。
一方で、人気が過熱し、2009年はトラブルも発生した。
ポスターを取られた店の人は「(張ってから)1日目か2日目に(ポスターが)なくなっていた。観光協会も主催者側も、そんなに異常な人気をするとは思っていなかったので、外の壁に張ったり、公園の掲示板のようなところに自由に張っていたんです。それが異常人気して、次から次へと取られて」と語った。
2009年は、ポスター窃盗で逮捕者も出た。
徳島市観光協会の高橋 宏課長は「いろんなことが起こって、迷惑かけたらいけないので」と語った。
そして、2010年のポスターも地元商店街などへ配布されたが、すでにインターネット上では高値で取引されていて、中には1枚10万円以上で落札されたものもあった。
そこで観光協会は、阿波おどりの普及という意味もこめて、1,000枚限定での無料配布を決めた。
その情報に、全国各地から多くのファンが集まった。
高橋課長は「ここまでとは思いませんでした。まあ、すごいです」と語った。
そして、午前5時10分、整理券の配布が始まり、わずか15分で配布が終了した。
整理券をもらえなかった人は「ちょっと考えが甘かったかなと」と語った。
午前10時、ポスター配布のスタッフが「整理券の用意をお願いします」と呼びかけると、「待ってろよ、おれの嫁」という声が聞こえてきた。
待ちに待ったポスターの配布が始まり、念願のポスターを手に入れた人は「もうwktk(ワクテカ)が止まらないです」、「この子、わたしの嫁です」、「かわいいキャラが要所にちりばめられていて、すごい手に入れて満足。阿波おどりにも来ます」などと語った。
徳島の阿波おどりは12日から始まる。
(08/02 18:37)