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【プロ野球】

内海背信5イニング5失点KO ビデオ判定で本塁打消えたのに…

2010年8月5日 紙面から

巨人−阪神 2回表2死二、三塁、鳥谷に2点適時打を浴び肩を落とす巨人・内海。後方は生還したメッセンジャー(左)と浅井=東京ドームで

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◇阪神8−4巨人

 首位の座を奪い返したのもつかの間、巨人が「一日天下」で2位に転落した。先発の内海が5イニングを投げて、5失点でノックアウト。1カ月以上勝ち星がない左腕は、天王山でも自らの投球は取り戻せなかった。

 浴びてはならない1本の痛打が、乗り切れない今の内海を象徴していた。併殺崩れで先制点を許した直後の2回2死一塁。打席に投手のメッセンジャーを迎えた。封じておけば、傷口は最小限でとどめられた。

 だが、心のどこかに油断があったのか、甘く入った直球は左中間へはじき返される。フェンス最上部を直撃した打球はいったん本塁打のジャッジ。すぐにビデオ判定で二塁打に変更された。今季から導入された新ルールに救われながらも、失ったリズムは戻らない。直後の2死二、三塁から鳥谷、平野に連続適時打を浴び、この回だけで4失点。一気に雰囲気が重くなった。

 6月24日に勝って以来、5試合続けて勝ち星なし。その間に、防御率は2・89から4・05まで悪化した。チームは阪神戦で9試合連続となる2ケタ被安打。敗戦の責任を背負い込んだ内海は「反省しています」とひと言しか絞り出せなかった。

 原監督は「あそこで左(の鳥谷、平野)にバンバンと打たれたのがね」と試合のポイントを挙げた後、内海への痛烈な皮肉を込めて「ベストピッチでしょう」と評した。後半戦のキーマンに内海と亀井を挙げ、首位攻防の阪神3連戦を前に「(復帰する)グライシンガーより期待しているのは、その次に投げる投手(内海)だね」と話していた指揮官。内海こそ投手陣の柱と期待を寄せているが、「エース」の肩書を持つ男が本来の姿を取り戻せないようでは、シーズン終盤の戦いも計算できない。 (永山陽平)

 

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