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【プロ野球】

阪神一夜で首位奪回 鳥谷、平野が大爆発

2010年8月5日 紙面から

巨人−阪神 2回表2死一塁、左中間へ大飛球を放ち、本塁打を確信し一塁へ向かうメッセンジャー=東京ドームで(武藤健一撮影)

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◇阪神8−4巨人

 首位の座をたった1日で奪い返し、沸きに沸く虎党。歓喜を呼び込んだのは猛虎自慢の超重量中軸打線ではなかった。真弓監督が「下位打線から上位につながって、いいつながりだった」と振り返ったように、この日のポイントゲッターは1、2番の鳥谷、平野だった。

 まずは上り調子の鳥谷のバットが火を噴いた。2回に1点を先制し、なおも2死二、三塁の好機。「チャンスなので積極的に8K1いこうと思った。とにかく思い切って」。鋭くバットを振り抜くと、打球は一、二塁間を破った。2点適時打だ。

 和田打撃コーチはこの一打を「あの1本が大きいよ。あそこで点が入るとガタッと来る」と大絶賛した。鳥谷の打席の前、メッセンジャーが放った左中間への大飛球は一度本塁打と判定されながら、ビデオ判定で二塁打に覆った。凡打すれば嫌なムードになりかねない中で、チームリーダーは打った。そして平野が右前適時打で続いた。

 5回には鳥谷の左中間二塁打を機に、貴重な追加点を挙げた。そして6回には“驚弾”で巨人を意気消沈させる。

 2死一、三塁で打席には平野。「これからは結果だと思う。どういう形でもランナーをかえせたらと思っていた」。乾いた打球音をドーム内に響かせた。ライナー性の打球はあっという間に右翼スタンドへ突き刺さった。1号3ランは、08年5月3日の中日戦以来、実に823日ぶりの一発。「あまり打たない僕が打ったら、盛り上がってくれる」と笑ったように、ベンチはお祭り騒ぎとなった。

 1、2番の大爆発で首位攻防3連戦を五分に戻した。首位に返り咲いたが、決してまだ満足はできない。真弓監督も「1つ勝ち越したい」と言葉に力を込めた。ここ5試合5割の1番に、首位打者を争う2番。2人が付けた勢いに乗り、3戦目も宿敵をねじ伏せる。

 (島田明)

 

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