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【コラム 撃戦記】

“英雄列伝”に仲間入りした白鵬

2010年8月3日

 大相撲名古屋場所で白鵬が横綱の威厳を見せつけた。秋場所に連勝記録の更新が楽しめるなんてファン冥利(みょうり)に尽きる。

 私が極真空手の第1回大会で優勝をした時、大山倍達館長から「柔道の木村政彦は全日本を10連覇した」とゲキを飛ばされた。ボクシングのWBA世界ライトフライ級王者具志堅用高(協栄)は世界王座を1976年10月の奪取から81年3月までの約4年間に13度防衛、いまだに破られてはいない。世界では、ヘビー級王者のジョー・ルイス(米国)が11年間で25回の防衛を遂げている。白鵬はこうした“英雄列伝”の仲間入りをしたわけだ。

 だが、相撲界は白鵬の偉業達成の一方で、やはり野球賭博で端を発した暴力団とのかかわりが、イメージを悪化させた。イメージの失墜は他の格闘技界にも波及しそうで、東日本ボクシング協会は暴力団排除の協議会設立に動き出した。07年の世界戦から私服刑事を会場内に入れるなど、すでに取り組みは進めていた。しかし、一ファンとして入ってくる暴力団関係者もいて、線引きは難しいようだ。相撲協会の改革とともにボクシング界の取り組みも注目している。 (格闘技評論家)

 

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