台北市内で、初の監督映画の広告を手にする北村豊晴さん(右)と、主演女優の加藤侑紀さん=7月29日(共同)
【台北共同】台湾映画で初めてとなる日本人監督の映画「愛ニー一万年(1万年愛している)」が6日から台湾全土で公開される。監督は滋賀県甲賀市出身で台湾在住13年の北村豊晴さん(36)。滋賀県の琵琶湖畔や台湾でロケをしたラブコメディーという。
主演には、日本でも人気の台湾男性アイドルグループ「F4」のヴィック・チョウさんと日本人女優、加藤侑紀さんを起用。滋賀県出身の女性が貿易会社に就職して上海に赴任する前に、台湾で短期の語学研修を受け、台湾人ロック歌手と出会うというストーリー。
北村さんは高校卒業後、大阪の劇団に所属したほか、落語家の笑福亭福笑さんに弟子入りした経験を持つ。北京への語学留学を経て、1997年から台湾に。イタリア料理店で調理師としてアルバイトを続けながら、台湾芸術大(台北県)で映画を学び、これまで役者として台湾映画に出演するなどしてきた。
今回の映画では「異国の文化が触れ合う面白さを見せたい」と言う北村さん。日本での公開が決まれば、「台湾の面白いところを日本の人々に知ってもらい、日本と台湾の距離を近づけたい」と話している。