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白鵬、陛下からのお祝いのお言葉に感激

 天皇陛下からお祝いの書簡を贈られ、記者会見後に一礼する横綱白鵬=東京・両国国技館
 天皇陛下からお祝いの書簡を贈られ、記者会見後に一礼する横綱白鵬=東京・両国国技館

 日本相撲協会が3日、天皇陛下から、名古屋場所で初の3場所連続全勝優勝を果たし、47連勝を達成した横綱白鵬(25)=宮城野=への、ねぎらいとお祝いを伝える書簡を宮内庁を通じて受け取ったことを発表した。陛下が優勝力士に書簡としてお気持ちを伝えるのは異例。天皇賜杯を受け取れず、名古屋場所の表彰式で流した悔し涙が報われた形となった。

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 急きょ設定された記者会見で、白鵬は緊張した様子だった。「これ以上のものはないと思うので、心から喜んでおります。光栄でございます。千秋楽には賜杯がなく、うれしいのと悲しい、寂しい気持ちで感極まり、涙を流しましたが、今回は心から喜んでおります」時折、言葉につかえながらも、素直に自分の気持ちを吐き出した。

 書簡は天皇陛下のお言葉を宮内庁の川島侍従長が伝える形で、村山弘義理事長代行に届けられた。協会広報部は「天皇陛下には、先般の名古屋場所において、困難な状況にありながら、連日精励奮闘して幕内全勝優勝を果たしたのみならず、大鵬関の連勝記録を超え、歴代第3位の連勝記録を達成した横綱白鵬関に、お労(ねぎら)いとお祝いをお伝えになるとともに、今後とも元気に活躍するようねがっておられる旨の仰せがございました」と要旨を発表した。

 宮内庁は「不祥事があった中でも『国技』への陛下の思いは変わらない。一生懸命相撲をとっている力士を応援しているメッセージ」と説明した。言葉を伝えられた白鵬は感無量の面持ちだったという。村山代行は「全協会員一同、心を新たにして、大相撲の一層の充実発展のため、精進努力してまいる所存です」と不祥事脱却を誓った。

 双葉山の69連勝、4場所連続全勝優勝など目指すべき目標は、まだ残されている。「今年は2場所あるので、天皇陛下の言葉を励みに、頑張っていきたい」と白鵬。書簡は村山代行あてのため、コピーを受け取り「(持っている人は)2人しかいないよ。帰って読みます」と笑顔を絶やさなかった。

(2010年8月5日)
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