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兄ちゃんは家庭的 ほな! 大西宏明(プロ野球)

2008年6月26日

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写真愛車はアルファロメオ。特に車はこだわりはないが、「プロ野球選手=ベンツなので、それ以外にしました」=横浜スタジアム、林正樹撮影

 日焼けした顔には、うっすらと口ひげが生える。一見怖そうだが、実は優しい、こてこての関西人だ。「そういえば最近、午前の『なるトモ!』も、関西の深夜番組も見てないなあ」

 今年、生まれ育った関西を離れ、横浜で初めての一人暮らしをしている。買い物もどこに行けばいいのか分からず、「勇気がない」と美容院にも行けず。髪の毛は一時伸びっぱなしだった。

 「男の標準語って、めっちゃ嫌いで、苦手意識があったんです。でも周りがほとんど標準語だから、だいぶ慣れました。自分から使うことはないけど」。少しずつ関東の水にも順応してきた。

 プロ野球選手だからと、高いものはあまり買わない。質素で倹約家。休日の過ごし方も、前日には友人と酒を飲むが、当日は掃除や洗濯、料理のインドア派。「家が片づいてないと嫌なタイプ。案外家庭的でしょ?」

 インテリアをそろえるのも、アロマオイルをたいて寝るのも、趣味の一つだ。「野球選手ってすごい暮らしをしていると思うけど、普通の生活をしてますよ」。好きな食べ物はオムライス。「中身はケチャップライスじゃなくて、バターライスのね」というこだわりも忘れない。

 ファンとの距離を出来るだけ作らないことを心がける。気持ちは常に、「そこらへんの兄ちゃん」と思われていた大阪でのファンとの距離感だ。球場で声をかけられれば笑顔でこたえ、サインにも気さくに応じる。今年始めた個人ブログで等身大の自分をさらすのも、「カリスマ性とかは作りたくない」という思いから。関西弁で頻繁に更新するブログの終わりは、「ほな!」で締めくくる。

 28歳、独身。オリックス時代、京セラドームを満員にすることを夢見た男が、ここ横浜でも同じ思いでグラウンドに立ち続ける。「ベイスターズファンのためにいいプレーすることを考えています」。これからもずうっと、関西魂を忘れずに、野球を追い求めていく。(吉原大介)

おおにし・ひろあき 80年4月生まれ、兵庫県出身の外野手。PL学園高時代の98年夏の選手権出場。松坂大輔(レッドソックス)を擁する横浜高と死闘を演じた。近大から03年に近鉄入り。オリックスを経て今季から横浜に。ここまで41試合で打率3割2分8厘、2本塁打。

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