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あの日その時:取り押さえ審判・証言録 被告に同行の警察官/2 /佐賀

 ◇必要最小限だった

 7月29日の佐賀地裁。知的障害者の安永健太さん(当時25歳)が警察官に取り押さえられた直後に急死した事件の審判第1回公判で、松雪大地被告(29)に同行した警察官に対する検察官役弁護士の証人尋問が続いた。

 【保護の必要性】

 Q 松雪被告が(安永さんの元に)1人で行った後、もみ合いになって駆けつけて、2人で歩道に連れて抵抗を受けた、というが、どんなふうに大変だったか。

 A 足で踏ん張ったり、手を振り払ったり。力が強いですから。

 Q 歩道に移動させたら、(保護の)目的は果たせたのではないか。

 A そうはいっても、足をけり上げる抵抗があり、保護に至らなかった。

 Q おとなしくしろ、となぜ説得しなかったか。

 A その前から、私たちの言葉を受け入れなかった。

 Q 何をどう受け入れてないのか。

 A 「あー、うー」と意味不明な言葉で、呼びかけに応じない。

 Q 歩道で安永さんをあおむけにし続けたが、なぜそこまで押さえつける必要があったのか。

 A 抵抗があったから。

 Q 抵抗させておけばいいじゃないか。

 A 他の者に危害を加えたり、車道に飛び出す恐れもあったから。

 Q なぜそんなことが予見できるのか。

 A 道路のそばにあり、指示に従わない危険があるため。

 Q でも目的は果たせてない。押さえようとすると抵抗が激しくなり、目的が果たせないようになっている。

 A そんなことはない。必要最小限のことをしたまで。

 Q 過去と比較して、安永さんの抵抗ぶりはかつてない経験だったか。

 A 制服を着ており、質問されたらすんなり応えるのが普通。継続的にそういう態度を取ることはない。

 Q 必死に押さえたのか。

 A はい。

 Q 夢中だったか。

 A 最小限度です。

(次回は第2回公判がある9月6日以降に掲載します)

毎日新聞 2010年8月3日 地方版

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