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白鵬に天皇陛下からねぎらいとお祝いの言葉

天皇陛下からお祝いの言葉を贈られ会見する白鵬
天皇陛下からお祝いの言葉を贈られ会見する白鵬
Photo By スポニチ

 名古屋場所で3連覇を果たした横綱・白鵬(25=宮城野部屋)に天皇陛下からねぎらいとお祝いの言葉が贈られた。陛下から日本相撲協会の村山弘義理事長代行に送られた書簡のコピーを受け取った白鵬は、「これ以上のものはありません。光栄でございます」と感激の表情を見せた。賭博問題で天皇賜杯を受け取れず、名古屋場所千秋楽で号泣した涙が思わぬ形で報われることになった。

 紋付きはかま姿の白鵬は、緊張した面持ちで午前10時半頃、東京・墨田区の両国国技館を訪れた宮内庁の担当者を村山代行らとともに出迎えた。担当者から、天皇陛下の言葉を川島裕侍従長名で書簡にしたものが村山代行に手渡され、白鵬はそのコピーを受け取った。

 書簡の中で陛下は「困難な状況にありながら、連日精励奮闘して幕内全勝優勝を果たしたのみならず、大鵬関を超え、歴代3位の連勝記録を達成した」と白鵬を称え「今後とも元気に活躍するよう願っている」と激励した。これを受け横綱は会見で「陛下からお言葉を頂き、これ以上のものはない。心から喜んでおります。光栄です」と感無量の面持ちで話した。

 史上初の3場所連続15戦全勝で3連覇を飾った名古屋場所では、野球賭博問題の余波で天皇賜杯の授与が見送られた。白鵬は「もらえるものをもらえないのはつらい。何とかならないんですか」と表彰式で号泣。その翌日にモンゴルに帰国し心の傷を癒やして前日2日に帰国したばかりだったが、直後に相撲協会を通じ朗報を伝えられた。

 予想もしなかった展開に「最初に聞いた時はびっくりしました」。宮内庁によれば陛下が優勝力士に書簡としてお気持ちを伝えるのは極めて異例という。相撲協会広報部も「今上天皇になってから、優勝力士に対してお言葉を授かったのは初めてです」と説明した。それだけに村山代行も「前例のないこと。感無量であります」と語った。

 野球賭博問題で暗い話題ばかりが続いた角界に、久々に訪れた明るい話題。国技館を後にする際白鵬はうっすらと目を赤く染め「帰ったら(書簡)を1人で読み返します。まだ今年2場所あるし、天皇陛下のお言葉を糧に頑張りたい」とさらなる飛躍を誓った。

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