定型発達者もつらい…かな?

花風社・浅見淳子のブログ

あ、こんなところに私がいる!

2010-07-22 07:30:50 | 日記

http://www.fvp.co.jp/business/entrepreneur/intro/

ちょっと違うような気もしますが、まあいいか。

まあ、ここに載っている私以外のメンバーはすごい方たちですよ。

障害のある方の職場作り(あるいは「儲ける」場作り)をしている人たちって
実はいっぱいいらっしゃるんです。

「なんとか働く場を与えたい」
FVPさんはそういう人たちをお手伝いする会社です。

そして、工賃を少しでもアップして
障害のある方たちの生活を豊かにしようとしている会社です。

「遊ぶ金ほしさ」の悪事はよくないです。
でも「遊ぶ金ほしさ」の労働は尊いです。いいことです。

 

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満員御礼のワケ

2010-07-20 08:18:14 | 日記
さてさて、連休の真ん中の日曜日、茨城県古河市に講演に出かけました。
お話をいただいたのは今年二月。
啓発運動不毛の地なのでぜひ講演会を開いてみたい。
でも初めてのことで集客に自信がない。
そういうご相談から始まりました。

ならばリスクを抑えた形でやりましょう、ということで
遠くからニキさんや藤家さんを費用をかけて呼ぶことはせずに
スイカで行ける範囲に住んでいる私が一人で行くことにしました。

主体となって最初に動いたのはお母様方です。
ところがそれから、地域の病院のリハビリ部のOTさんやPTさんがスタッフに加わり
行政にも働きかけ
最初思っていたよりずっと本格的な講演会へと成長を遂げていたのでした。

というわけで、出かけた私はびっくりです。
自治体のえらい方の来賓挨拶もあったし、取材カメラもあったし。
第一大ホールがぎっしりなのです。

とくに印象に残ったのは
連休とはいえ父親らしき男性たちの姿です。
聞けばこの地は、核家族ではない家庭も多く
親戚が固まって住んでいることも多く、お子さんの預かりっこも盛んで
一人の自閉っ子に多くの親族がかかわることが多いのだそうです。

そこで家族ぐるみの理解を進めるために、主催者様がとった方法が思い切っています。
「受講料1000円。家族四人まで同料金!」
これが功を奏したのか、パパママ、ジジババ、ときにはおじさんおばさんまでやってきたということなのでした。

頭イイ!
っていうかこの手って、同じような事情のよその地域でも使えるのではないでしょうか?

あとでスタッフの方に伺ったのですが
本当に「目からウロコでした。これからはやたらと叱らないようにします」との感想を残して帰られたおばあさまなどがいらしたらしいです。
主催者の方の工夫が、見事に実ったといえましょう。

今回は、ただ講演をして帰るのではなく
早めにいってランチをご一緒し
講演をして
帰りには懇親会、と現地の方と交流する機会がたくさんありました。
そこで私も色々勉強させていただきました。
何回かにわけて、またこのブログでも触れていければなと思います。

写真は読者の方にいただいた古河市の桃まつり限定桃むすめキティちゃんです。
このブログを見てくださっている方が多いので
最近キティちゃんをよくいただきます。

さて、この講演が終わったので
私も夏休みに入ります。
もちろんぱたっと仕事を止めることは難しいですし、人と会う予定等は入れていますが
今年は五年ぶりに、ちょっとゆったりめに夏休みを取ります。

皆さんも楽しい夏休みを!
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7分で起こったこと

2010-07-17 10:03:38 | 日記
さてさて、近所の親の会の方から「発達障害は治りますか?」の追加ご注文をいただき、私は意気揚々と集金に行きました。

会合の途中ですから、お金をいただき領収書を渡すという短いやりとりのなかでしたが

「横浜で岩永先生の講演会を開きたい」というお申し出を受けたので、その場で岩永先生にお電話。日程を仮押さえさせていただきました。

来年の夏です。いらっしゃりたい方も多いと思います。詳しく決まりましたら花風社MLでお知らせします。

写真は7分の短い打ち合わせの間に保護者の方にいただいたハワイ土産のハワイキティちゃん。
かーわいい〜。

来月には私も真っ黒になるのです。

明日は講演会。今日はまったり過ごします。
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賢ママさんって鋭い

2010-07-16 08:31:24 | 日記
さてさて、大相撲中継の中止が決まった日の夕方
私は悲しみのあまり、行く予定がなかった名古屋場所の切符を予約してしまった。
そうしたらその夜、賢ママさんからメールが来た。
「今年は名古屋にいらっしゃいますか? だったらお会いしたいです」

おおおおお。
そう、私もお会いしたかったんです。ほんとは。
でも多くのアスペルガー当事者にとって辛い季節。出てきていただくのも大変かも。
お誘いしようかどうかためらっていたんですよね。
賢ママさんからお声がけいただいたので、ありがたく、ランチをご一緒させていただくことにしました。

アスペルガー当事者で二人の発達障害の母でもある賢ママさんとは長年のメル友。
ようやく初めてお会いしたのが、やっぱり去年の名古屋場所を見に行ったときでした。

それからもメールでいっぱいお話していました。
てんかんや書字障害のある上のお子さんは今や大学生。
ちゃんと字を書いて課題を提出しています。
自閉症の下のお子さんは足が弱く、まっすぐ走れなかったのに
賢ママさんの地道な自家製トレーニングの成果があり、いまや交流級のリレーの選手として優勝に貢献したそう。
校長先生から表彰されたそうです。

こんな楽しいお話を伺いながら、二時間弱のランチ+お茶タイム。
そして私はタクシーに飛び乗り、愛知県体育館に向かったのでした。
ここでは「稀勢の里母の会」のメンバーとジョイン。
なぜ「稀勢の里母の会」と呼ぶかというと、私たちは母の気持ちで稀勢の里を応援しているからです。
もちろん勝ってほしい。でも私たちは相撲取りとしての稀勢の里が好き。
「私たちは稀勢の里を見捨てない。どんなに勝てなくても。だって母だから」というノリの会。

相撲はやっぱりダイジェストじゃだめ。
久々に仕切りごと取組を幕下から楽しんで、稀勢の里が合口の悪い相手を倒したとき大歓声をあげ
楽しい相撲観戦をして、家路についたのでした。
もちろん新幹線の中でもずっとお相撲の話。
九月場所での再会を期して別れました。
いやあ、楽しかったです。

そういえば賢ママさんは単独でも講演されることが多いですが
佐々木正美先生の対談相手として呼ばれることも多いですね。
だから佐々木正美先生のMLに入っているそうですが
そこであるとき佐々木先生が手に入れた稀勢の里の手形とサインの写真が送られてきたとの事。
佐々木先生も稀勢の里がご贔屓だそうで
これは意外な共通点とうれしくなりました。

写真は賢ママさんにいただいたキティちゃんのポーチ。
夏らしいさわやかな青です。夏休みの旅行に重宝しそうです。

ありがとうございました!
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信用できますか?

2010-07-14 21:00:00 | 日記
さて、私は前回「私は嫌いな人とは付き合う気がない」と書きましたが
大きな組織でもまれている人や、ママ友の中で仲良ししている人には、眉をひそめるような言動でしょうね。

まあそれでいいんじゃないかな。

基準が違うんで。

たとえば私にとって、悪口言われるのも商売のうち。
とくに「花風社は自閉症を治すという主張に走ってけしからん」という喧伝活動。
これなんか実はありがたかったりします。

どうして?

「治すなんて方向を志向するのはけしからん!」という人は「花風社の本はトンデモ!」と読まないでしょうが
「治るのかな?」「治せたらいいな?」という人たちは
興味を持ってくれるでしょう。

「エピソード主義でけしからん!」と書いてあったら
エピソードから学ぶのが好きな人たちは「とっつきやすそう」と思ってくれるでしょう(私自身このタイプ)。

「治らないという考えは治りませんか?」
神田橋先生の本の帯のあのコピーを見て、涙した親御さんもいるんです。
「今まで誰一人こんなこと言ってくれなかった」って。

そういう人が「治すなんてけしからん!」というネット上で息巻いている人の発言を読んで
「え、治せるって本が出るの?」ってうちにたどりついて、本を買ってくださったり。
そんなことはしょっちゅうあります。
だから私は「ああ、告知協力してくれてるんだな」と思ってます。

だって治すことにこだわっている出版社、今のところ他にないでしょ?
零細なのに寡占企業というありがたい立場。

まあ実を言えば「治す」ことにはこだわっていないんですが。

「治す」ことよりも
「治せんといかんわな」にこだわっているんですけど。

というわけで

著者・編集者一同が、最初に読んだとき身体が震えるほど感動した神田橋先生のあとがきから特別にお蔵出ししますね。

=====
元に戻す治療法などはないのです。あるのは未来に向けての援助です。
(「発達障害は治りますか?」P316)
=====

そうです。
こういう本なんです。
「発達障害は治りますか?」は。

「治療法」じゃなくて、「発達援助」の本なんです。

だって今の医療ではまだ、「マジック・ピル」は発見されてないでしょ?

医療の限界を受け入れる。
これって当事者として、保護者として、かなりきつい体験だと思います。

今の医療の限界を、ちょっとでも越えられるのなら
あまりお金がかからなくて、害が少なそうなものなら試してみたい。
そう思う方がいても、不思議ではありません。

でも検証されていない方法は「代替療法」と呼ばれます。
それを受け入れる人と受け入れない人がいます。

私は神田橋先生の本を作ることになってから
代替療法と検証済みの療法の線引きがどこにあるか、色々な方に聞いてみました。

鼎談の前日も、長崎のとある居酒屋で、
EBM志向でお仕事されている岩永先生にお聞きしました。

「検証済みのものがEBMで、検証されていないもの、検証の結果効果がないとわかったものが代替療法です」

というのが岩永先生のお答え。

はい。
それは色々な方から聞きました。

でも私が腑に落ちる答えではなくて。

と申し上げたら愛甲さんが「神田橋先生に伺ってみれば? もしかして一言で解決なさるかも」と。

で、翌日、伺ってみました。

そのときのやりとりが本になっています。

=====

神田橋 ただね、精神医療全体に、そもそも検証自体がまだ全然追いついていない。発達障害の分野はとくにそうでしょう。
浅見 ていうか私のような素人には、そもそも、EBMと代替療法のはっきりした線引きがどこにあるかわからないです。
神田橋 そらわからんよ。
浅見 岩永先生はどう区別なさっているんですか?
岩永 なんらかの科学的な検証をされたものが正規の医療で、それがまだされていない、あるいは検証がうまくいかなかったものが代替療法だと考えています。
神田橋 僕は違うと思う。検証法がまだ届かないもの、見つかっていないものが代替療法だ。検証法が見つかって無効だと検証されればそれは消える。
(「発達障害は治りますか?」 P291)
=====

そう。

「検証法がまだ届かないもの、見つかっていないものが代替療法」

これはすとんと腑に落ちる説明でした。
しかも神田橋先生が提唱されるのは、身体に悪い害があるようなものじゃありません。
しかも、安価。
しかも、家でできる。今すぐに。

だからまあ、なんとかして状態をよくしたいと思って
検証されていない方法を取ろうとしているとき「そんなこと手を出さないほうがいいよ」と親仲間に言われたら

見極めたほうがいいです。

親切心なのかな?

だったらその意見を聞けばいいよね。

あるいは

「もし効果があったら抜け駆けされる!」という気持ちからなのかな?

どうしてこう思ったかっていうとですね、やっぱりぶんパパの件。

なんで発達を喜んでいるお父さんをいじるんだろう。その存在にさえ疑義を投げかけるんだろう。

抜け駆けすんなよ、みたいな気持ちがもしかしたら(一部の)親御さんの中にあるのかな?

だから、トイレトレに成功した、言葉が出た、九九を覚えたと無邪気に喜んでいるぶんパパを
「架空キャラだと思いたい」という気持ちが(一部の)親御さんの中にあったのかしら。

ずばり、
親同士の嫉妬ってあるのかな?

こんなに苦労してるのに、そんなに成功しているヤツが実在してるわけない、みたいな。

でも実際にこういうことあるんですよ。
そういうことを可能にしてきたから、神田橋先生の治療は名人芸と呼ばれるわけでしょ。
名人芸を本にするのは難しいといわれているけど
この本は読んだだけの人の間でも、喜ばれています。

それだけ。

もちろん反論もどうぞ。メールでもついーとでも。

ただし、他人の土俵には行きません。

あと、明日いっぱいはお返事できません。

同じ土俵なら名古屋場所。というわけで明日は日帰りで名古屋に行ってきまーす!

というわけで、おやすみなさい。

追伸:ぶんパパ見学ツアー、絶賛受付中です。
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