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最終更新:2010年8月4日(水) 18時38分

イカタコウイルス、データ破壊容疑で逮捕

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 全国初の摘発です。「イカタコウイルス」と呼ばれるコンピュータウィルスを開発した男について、警視庁は、ウィルスを他人のパソコンに感染させてデータを破壊したとして逮捕しました。

 パソコンの画面をクリックすると、突如現われるかわいらしい大きなタコの画像。これは、警視庁に逮捕された男が開発したコンピュータウイルス・通称「イカタコウイルス」に感染したパソコン画面です。

 逮捕されたのは、大阪・泉佐野市の会社員・中辻正人容疑者(27)で、今年5月、ファイル共有ソフト「ウィニー」を介して開発したウイルスをまき、北海道の男性(37)のパソコンに感染させてデータを破壊したとして、器物損壊の疑いが持たれています。

 このウイルスに感染すると、画面にイカやタコ、ウニなど17種類の魚介類の画像が現れ、ワード文書や音楽などパソコン内のデータが上書きされ破壊されてしまうということで、去年の年末頃から、悪質なウイルスとしてインターネットのセキュリティソフト会社などが注意を呼びかけていました。

 ウィルスの作成行為自体を取り締まる法律はなく、警視庁はデータを破壊した行為が器物損壊にあたると判断、全国初の摘発に踏み切ったのです。

 中辻容疑者は、おととしには「原田ウイルス」と呼ばれるウイルスを開発していて、著作権法違反などの罪で有罪判決を受け、執行猶予中の身でした。

 警視庁の調べに対し、中辻容疑者は「自分のプログラミング技術が向上しているか、試したかった」「セキュリティソフト対策でバージョンアップしながら、5万台ぐらい感染させた」と容疑を認めているということです。(04日17:25)

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