[PR]
ニュース:事件 RSS feed
「イカタコウイルス」でパソコンのデータ破損 器物損壊容疑を初適用
このニュースのトピックス:ネット犯罪
コンピューターウイルスをファイル共有ソフトに流し、感染者のパソコン内のデータを破損させたとして、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターは器物損壊容疑で、大阪府泉佐野市中庄、会社員、中辻正人容疑者(27)を逮捕した。
同センターによると、ウイルスによるデータ改変行為を器物損壊で摘発したのは全国初。中辻容疑者は「5万台のパソコンに感染させた」と供述しており、裏付け捜査を進めている。
中辻容疑者は感染者のパソコン内のデータを流出させる「原田ウイルス」作成者として、平成20年に著作権法違反などの罪で有罪判決を受けており、現在執行猶予期間中だった。「前回逮捕されてからプログラミング技術が向上しているか試したかったし、違法ダウンロードをしている人間をこらしめたかった」と供述しているという。
逮捕容疑は5月23日、自宅のパソコンから音楽ファイルを装ったウイルスをファイル共有ソフト「ウィニー」上で公開。6月23日に同ファイルをダウンロードした北海道の無職男性(37)のパソコンに感染させ、ハードディスクを使用不能にしたとしている。
同センターによると、ウイルスは「イカタコウイルス」と呼ばれ、アニメ動画ファイルなどに偽装されたファイルを開こうとすると感染。画面にタコなど魚介類のアニメ動画が現れ、保存された画像や文書などのデータもすべてタコやイカの画像に書き換えられるうえ、データを破損するものだった。
同ウイルスは一度感染すると、完全にファイルを修復するのは困難という。