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ベジック、カワハラ、クランストン、(以上カナダ)アリーナ(イタリア)―。そんな先達たちの後を追いかけるようにして、1998年長野五輪以降、次々に個性的な振付師たちが氷の上にその作品を発表していくようになる。
長野のころから活躍していたが、その後どんどん頭角を現し、現在に至るまで人気振付師として10年以上注目されてきたのは、なんといってもローリー・ニコル(カナダ)だろう。
今年のバンクーバー五輪でも、男子ではエバン・ライサチェク、長州未来(以上米国)、パトリック・チャン、そしてジョアニー・ロシェット(以上カナダ)の振付けなどで注目されたが、ローリーがその名をとどろかせたのは、やはりミッシェル・クワン(米国)との一連の作品群だ。
特に、彼女を初めて世界チャンピオンに導いた95―96年の「サロメ」。まだあどけない少女だった前シーズンのイメージを覆し、クワンの中に潜んでいた妖艶さを一気に引き出したプログラムには誰もが驚き、振付師ローリー・ニコルの名前は急速に知られるところとなった。
その後、人気振付師となってからは、クワンにあこがれた村主章枝、キミー・マイズナー、カロリナ・コストナー(イタリア)。男子ならば本田武史やティモシー・ゲーブル(米国)。またペアでもサレー&ペルティエ組(カナダ)の「ある愛の詩」、シェン&ツァオ組(中国)の「アダージョ」。特に2組のペアに振り付けた作品は、それぞれ02年ソルトレークシティー五輪、10年バンクーバー五輪を制している。
最近の日本選手でいえば、浅田真央や織田信成の作品も手掛けているし、母国・米国(カナダ人と結婚後、カナダに移住)では、現在の女子トップ選手のほとんどがローリー・ニコルの振付け、という圧倒的な人気。「当代随一のコリオグラファー」と呼んでもいいだろう。
しかしこれだけの数のスケーターと仕事をしていても、作り上げるプログラムがすべて違う味わいを放っているのがローリーの凄さだ。どんなに才能ある振付師であっても、たくさん振付けをすればどことなく似通った作品を作ってしまいがち。しかしローリーは、本田の「アランフェス協奏曲」、村主の「黒く塗れ」、浅田真の「くるみ割り人形」…。どれをとっても選手の良さを最大限に引き出し、そして他の作品とは重ならない名作ぞろいなのだ。(続く)
(2010年7月6日13時39分 スポーツ報知)
1946年7月4日、東京都生まれ。立大卒。選手時代はシングルとアイスダンスで活躍し、全日本選手権ダンス部門2連覇。現役引退後は日本スケート連盟で選手強化を手掛け、長野五輪からトリノ五輪までフィギュア強化部長を歴任。また、国際審判員とレフェリー資格を持ち、五輪をはじめ多くの国際試合でレフェリー&ジャッジも務める。
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