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【芸能・社会】

生田斗真 時空を超える光源氏

2010年8月3日 紙面から

 ジャニーズの俳優生田斗真(25)が、映画「源氏物語」(仮題)に主演することが2日、分かった。日本が世界に誇る平安時代の恋愛小説「源氏物語」の映画化で、文学史にさんぜんと輝く絶世の美男・光源氏が世紀を超え、生田によって平成の世によみがえる。生田は時代劇初挑戦。映画「愛の流刑地」の鶴橋康夫監督がメガホンを取る。来年公開予定。

 今年に入り、「人間失格」「シーサイドモーテル」「ハナミズキ」と立て続けに主演、出演映画が公開。今、乗りに乗っている生田が歴史的プレーボーイに挑む。

 エグゼクティブプロデューサー、角川映画の角川歴彦会長から、映画「人間失格」の撮影中、「生田斗真で源氏物語をやりたい」と言われ続けたという生田。「本当に実現する事になり、心からうれしく思います」と喜びを語る。

 原作の絢爛(けんらん)豪華で艶やかな愛の物語に、現実と創造の世界の人物が魔道に引き込まれ、時空を行き来する奇想天外な発想を加えた新感覚の「源氏物語」になるという。平安を舞台に時空を超えて燃え盛る男と女の情念の物語で、生田は修羅に生きる新しい光源氏を演じる。

 鶴橋監督は「少年のような笑顔と孤独な表情を見せた時に感じられる心に秘めた怒り。当代きっての光源氏を演じてくれるのが彼だと思った」と生田の起用を説明。「男と女の情念と怨念(おんねん)…この新たな世界観をもったエンターテインメントとして描くことができれば」と話している。

 源氏を取り巻く女性は、源氏が深く母性を感じる「藤壺」をはじめ、「六条御息所」「夕顔」が登場する。キャストは後日発表される。

◆先輩・東山も好演

 天皇の皇子として生まれ、才能、容姿に恵まれた光源氏の栄華と苦悩の人生を描く紫式部の「源氏物語」。光源氏は時代時代の“美男”俳優に演じられてきた。映画では、「源氏物語」(1951年)の長谷川一夫、「新源氏物語」(61年)の市川雷蔵、「千年の恋 ひかる源氏物語」(2001年)では女優天海祐希(42)が務めた。ドラマでは、80年放送のTBS「源氏物語」で沢田研二(62)が、91−92年放送の同局「源氏物語 上の巻・下の巻」では、生田の事務所の先輩の東山紀之(43)が、歌舞伎俳優片岡仁左衛門(66)と2人で光源氏を演じた。

 

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