狙いは定まった。7月31日に米ラスベガスで、WBA中南米ライト級王座を獲得し、地域王者となったリナレスだが、本当に欲しいのは世界王者の称号だった。
「内山の試合? 見たいね。勝ってほしい。私は来年でもいつでも(挑戦して)いい」
リナレスの次戦は、同じ帝拳ジム所属のWBC世界Sバンタム級王者・西岡利晃(34)のV5戦(10月24日、東京・両国国技館)での前座。Sフェザー級か1階級上のライト級どちらの契約体重で行うかは未定だが、内山との決戦を見据えての試合となる。
週明けには練習を再開し、2カ月後の実戦へ向け始動する。内山がV2に成功すれば、10月の試合に王者を招待し、挑戦者としてふさわしいか判断させる考えだ。
米国でのプロモート契約を結ぶ元6階級制覇王者のオスカー・デラホーヤ氏(37)=米国=からは「素晴らしい試合だった」と絶讃された。自信をつけたリナレスが、かつて腰に巻いたベルトを内山から取り戻す。(江坂勇始)