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APEC警備、警察当局がツイッター警戒なう

8月2日21時54分配信 産経新聞

 横浜市で11月に開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議の警備で、警察当局はミニブログ「ツイッター」への警戒を強めている。携帯電話から瞬時に不特定多数に情報を発信できる機能が、デモ隊の集結などに利用される可能性があるからだ。海外では実際、デモ隊がツイッターを使って連絡を取り合っていたケースが確認されており、警察当局は各種団体関係者のブログの捕捉に神経をとがらせている。

 ツイッターは、パソコンや携帯電話から140字までの「つぶやき」を投稿できる簡易型のブログ。このブログをフォロー(登録)しておけば、新しい投稿を瞬時に受信できるほか、フォローしていなくてもキーワード検索すればすぐに閲覧ができる。

 警察庁によると、APECでは、反グローバリズム勢力のほか、反捕鯨国などに対する右派系市民グループのデモ活動が想定されている。こうしたメンバーが警官隊と衝突した際、ツイッターで情報を発信し、仲間を呼び寄せる可能性があるという。

 また、開催地の横浜は交通の便がよいため、デモ隊と関係ない一般市民が、ツイッターの検索などで得た情報を基に現場に駆けつけ、さらなる混乱を招く恐れも指摘されている。

 カナダ・トロントで今年6月に開催されたG20(20カ国・地域首脳会談)では、反グローバリズム勢力ら約1万人が抗議行動を実施。一部が商店のガラスを割ったり警察車両に放火したりするなど暴徒化し、約900人が身柄を拘束された。この際、デモ参加者らがツイッターを無線機代わりにして連絡を取り合う姿が何度も確認されていた。

 警察当局はこうした実態を踏まえ、抗議行動に参加する可能性のある団体関係者や、騒動が起きた際にあおるような行動をとりそうな関係者がツイッターを開設していないかチェック。会議開催中に仲間を集めるような投稿がされた場合は、警備部隊を瞬時に派遣するなどの対策を検討している。

 警察庁幹部は「日本の国際会議ではこれまで大きな抗議活動はなかった。しかし今回は、直前に韓国でG20サミットが開催されるため、日本と韓国をパックにしてヨーロッパなどから多数の反グローバリズム勢力が訪れる可能性がある。万全の警備態勢を敷きたい」としている。

 ■反グローバリズム勢力 市場経済原理が世界的に広がり地球規模での貿易が促進されることで、貧富の差の拡大や環境破壊などさまざまな社会問題が発生すると主張し、サミットなど世界各地の大規模な国際会議で抗議活動を行っている。最近では、欧米を中心にデモ隊が暴徒化し警官隊と衝突するケースが相次いでおり、警察当局が警戒を強めている。

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最終更新:8月2日21時54分

産経新聞

 

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